週2回の習慣で体も肌もコンディションUP!ヒートショックプロテイン入浴

気温が下がり寒さも本格的になってきました。体を冷やさないために意識して「温活」をしている方も多いのではないでしょうか?実は、日本の入浴「お風呂」文化はヒートショックプロテイン増やす絶好のチャンスなのです。ヒートショックプロテインは、傷んだ細胞を修復したり、免疫細胞を強くしたりする働きを持つタンパク質のこと。さっそくヒートショックプロテイン(HSP)入浴についてご紹介して行きましょう。

 

体の温度には「皮膚温」と「深部体温」がある!

コロナ禍ですっかり検温は習慣になりました。熱の有る無しに敏感にならざるを得ない毎日ですが、体の温度は表面(皮膚温)と内部(深部体温)では異なります。体温計が示すのは深部体温です。深部体温は心臓など、大切な臓器の働きを保つために安定しています。一方、季節や環境の影響を受けやすいのが皮膚温。冬の冷たい空気にさらされて、頬が冷たくなるなど、誰もが経験していますよね。

体温計で体の内部の温度が測れる理由

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正確な体温を知るには深部体温の測定が不可欠です。しかし、体の内部なので簡単には測ることはできません。医療の現場では肛門から体温計を挿すなどの方法がありますが、日常的に行えるものではありません。では、なぜワキの下や口の中に体温計を入れることで体温が測ることができるのでしょうか?

それは、時間をかけて体温を測ることで、体の内部の体温と同等の温度になった状態である「平衡温」を測定しているからです。本来、測定時間はワキが約10分以上で、口中は約5分以上で平衡温を測定しています。これが「実測式体温計」と呼ばれるものです。

現在広く使用されているのは、「予測式」と呼ばれるセンサータイプの体温計です。各メーカーにより測定時間は異なりますが、一般的に1分未満のワキの下計測で深部体温を推定して表示する体温計が多く販売されています。

一方で、コロナ対策ですっかりポピュラーになったのが非接触型の体温計です。額や手首で一瞬にして測る“あの体温計”です。こちらも「予測式」。額や手首から放出される赤外線量を測り、それを深部体温に換算して体温を推定しています。他に顔認証システムと検温モジュールを組み合わせたものなどもありますが、口の中の方がワキより少し高く測定値が出るのが一般的といわれています。

体温は一日の間で一定ではない

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お店の入り口で行われている検温。もはや日常の光景ですが、体温は一日の間で一定ではありません。平熱を正しく把握するには起床時、午前、午後、夜の計4回の検温が理想とされていますが、朝が最も低く夕方には高くなり、一日に1℃以内の変化はあることを知っておきましょう。食後や入浴後、運動後も体温は上がります。「赤ちゃんや小さい子の検温は機嫌の良いときに」といわれるのも、泣いた後は体温が上昇しているからです。

コロナ禍の今こそ、ヒートショックプロテインを味方に

体温についての知識を得たところで、本題「熱い湯温で体温を上げましょう」に移りましょう。

熱湯で体温を上げることがなぜおすすめできるのか、それは、体を温めて体温を38℃まで上げると、ヒートショックプロテインが増えるからです。ヒートショックプロテイン(HSP)とは、私たちの体に備わっているタンパク質のこと。傷んだ細胞を修復したり、免疫細胞を強くしたりする働きがあり、“ヒートショック”=熱による刺激を受けることでプロテイン(タンパク質)が増えることからこの名前がつきました。

コロナ禍で37.5℃以上の発熱に神経質になっている私たちですが、肌も骨も筋肉も、髪の毛も血管も…、あらゆる組織や細胞はタンパク質によって構成されています。一時的に38℃まで体温を上げてHSPを増やすことは、美と健康の維持にとても有効な方法です。疲労感の原因である乳酸の発生を抑える働きも期待できます。

簡単にヒートショックプロテインを増やす方法は、入浴

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意図的に体温を上げる。それにはお風呂が一番です。しかもHSP入浴法は、一度やり方を覚えれば簡単に実践できます。やり方は、いたって簡単。40〜42℃の熱めのお湯に肩まで20分間つかるだけ。通常、私たちの体温は40~42℃の湯船に10分ほどつかると、自然に1℃度ほど上昇します。さらに10分で+0.5℃。平熱が36.5℃あれば無理なく38℃に導くことが可能です。ただし無理は禁物です。注意点を以下にまとめてみました。大切なのはお湯の温度や時間ではなく、あくまで体温を上げること。口の中で体温を測りながら、HSP入浴法を試してみてください。20分、長いと感じるかもしれませんが、静かにじっとつかっていなければいけないものではありません。音楽を聞きながら、TVを見ながら、手足のマッサージをしながら、歯磨きをしながら、なんでもOKです。楽しく有効に過ごしましょう。

ヒートショックプロテイン入浴法の注意点

ヒートショックプロテイン入浴法は簡単に実践できますが、注意点もあります。以下の注意点を意識して行ってみましょう。

【ヒートショックプロテイン(HSP)入浴法の注意点】
・入浴の前には水分を補給しましょう。
・入浴中が湯温をキープ。
・40〜42℃で全身浴は無理という人や年齢が高い世代は、半身浴で時間を長くします。
・平熱が低い人は自分の平熱から+1.5℃を目安に。
・炭酸系など温浴効果を高める入浴剤を使う場合は、体温が上がれば15分に短縮してもOK。
・体に異変を感じたらすぐに中止する。
・シャワーで深部まで温めるのは難しく、HSPを増やすには至らないため入浴を!
・回数は週に2~3回で十分です。
・熱い湯温は交感神経を高めるので、「夜は嫌」という方は休日の朝風呂に。効果は同じです。

 

入浴後の保温が実はとっても大切

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20分温まれば汗もかくし、しばらく薄着でいたくなる気持ちは分かります。しかし、ヒートショックプロテイン入浴法で一番大切なのが、最後の保温です。バスタオルを体に巻いた状態でスキンケアやドライヤーをかけるのはNG行為。体の水分をしっかり拭き取ったら、さっさと衣類を身につけ、暖かい部屋で過ごします。可能ならば厚着をしたり、ブランケットにくるまったりしながらたっぷり保温するのが理想です。ヒートショックプロテインの増加を助け、安定させることにつながります。水分補給は常温の水、または温かい白湯で。ヒートショックプロテイン入浴法は、夏よりも今の季節、冬の方が向いているのも分かります。

効果が出るのは2日後。毎日のHSP入浴はNG

ヒートショックプロテインは3日ほど活性化した状態で、力を発揮します。パワーがピークを迎えるのは入浴から2日後といわれているので、意識してみましょう。始めたばかりの頃は違いを感じやすいと思います。スポーツ選手などは試合当日に照準を合わせてHSPを増やす人もいるようです。そう知ると毎日HSP入浴をしたくなりますが、入浴法でHSPを増やすのは週に2回程度に。温度の高い湯に慣れ過ぎてしまうと、ショックを感じなくなってしまうからです。

HSP入浴法は洗顔にも応用できる?

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洗顔には、ぬるま湯が基本です。しかし、特別なお手入れの方法の一つとして、ヒートショックプロテイン入浴法の考え方を洗顔にも取り入れることは可能です。もちろん、42℃浴槽に顔をつけ続けることはできませんが、以前、ホットタオルを使った保温法を紹介しました。皮膚温をしっかり上げることで、ダメージを受けた細胞が修復されやすい環境をつくることができるからです。さらに今回は42℃のお湯ですすぐ方法を加えて、ご紹介しましょう。しかし、熱い湯でのすすぎは肌を乾燥させます。こちらはあくまでもスペシャルケアとして、肌の状態を十分に考慮して行ってください。決してやり過ぎることのないよう注意してくださいね。また、その後の保湿ケアは入念に行いましょう。現在の肌の状態やお手入れについては、、お気軽にこちらからお問い合わせください。

【HSP入浴法を応用したフルコースの洗顔法】
①42℃のお湯で3分を目安にすすぐ。
始めに水ですすぐのもおすすめです。水とお湯の温度差がさらなる刺激になるからです。
②42℃ほどに温めたホットタオルを、冷めないように温め直しながら10~15分ほど顔に当てる。乾燥を防ぐために化粧水やクリームをつけてからでもOK。

 

深部体温を上げて体も肌もコンディションUP!

温活で大切なのは、深部体温を高めること!表面的、かつ一時的な保温とは異なる「ヒートショックプロテイン入浴法」を日常生活に取り入れて、体の中から体温を上げることで、体も肌もコンディションアップしましょう。特に寒さが厳しい今の時期には、じっくりと湯煎に浸かる入浴は心地良く、習慣にしやすいものです。ただし、暖かい浴室から寒い部屋への移動など、急激な温度変化は体に負担がかかります。脱衣所や部屋も適度に暖めてから行うようにしたいですね。入浴後はぐっすりと眠ることができますよ。

※ヒートショックプロテインは、分子量によって名前が異なります。ここで取り上げているのは「HSP70」です。

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