美容皮膚科医が伝授、今よりもっと美を高めるための正しい知識【3】美白化粧品では解決できないシミの改善法

こんにちは、皮膚科医の佐藤都雅(さとうみやか)です。こちらのコラムでは、医師としての視点から、スキンケアに関する正しい情報と知識をお届けしております。さて今回は、「シミ」についてお話ししたいと思います。

シミの種類は4つ

シミは、30代半ば以降のいわゆるアンチエイジング世代の方の多くが、「一番の肌悩み」と感じているようです。しかもそれは、最も改善の難しい肌悩みともいわれています。シミには、大きく分けて4つの種類「老人性色素斑」「そばかす」「肝斑」「炎症後色素沈着」がありますが、それぞれのシミの種類によって、改善方法も異なります。今回はその4つの中でも一番多い「老人性色素斑」の改善に関する方法を書いていきたいと思います。

老人性色素斑とは、一般的に「シミ」と呼ばれるものですが、出来てしまう主な原因は紫外線になります。紫外線により、肌内部でメラニンが増加し、排出される際に残ってしまうのがこの「老人性色素斑」です。

「薬用美白化粧品」衝撃の事実

美容皮膚科医が伝授、今よりもっと美を高めるための正しい知識【3】美白化粧品では解決できないシミの改善法

薬局やデパート、またはコスメのオンラインショップなどで、多くの「薬用」美白化粧品を見ることがあると思います。どの製品もとても似たような特徴を持ち、一番効果があるのはどれなのか、今気になっているこのシミを消してくれるのはどれなのか、たくさんある種類の中から見つけるのは容易ではありません。

実は、少し衝撃の事実になってしまうかもしれないのですが、そもそもこの「薬用」美白化粧品は、「シミを消す」目的ではつくられていません。薬用化粧品と聞くと、薬のような効果を期待してしまいますが、「薬用」というのは「医薬部外品」のことで、「医薬品」ではありません。「予防」などの効果を持つ化粧品に分類され、シミを新たにつくらせないためのもので、シミを消す目的でつくられたものではないのです。

さらに、「医薬部外品」に使用できる美容成分は非常に限定されており、成分の配合量も「穏やかな効果がある範囲」と決められています。実際に、美白効果で有名なハイドロキノンは、「薬用化粧品」に使用することはできません。つまり大切なのは、「薬用」という看板ではなく、「どんな成分が、どのくらいの濃度で入っているのか」、この点に注意する必要があるのです。

皮膚科医がすすめる3つの成分

美容皮膚科での行われるシミ治療には、薬用化粧品の100倍もの濃度の成分を使用します。私たち皮膚科医がおすすめしているのは、「ハイドロキノン」と「トレチノイン」、そして「ビタミンC」の併用です。

「ハイドロキノン」は、その美白効果が注目を集めてから久しい成分なので、すでにご存知の方も多いかと思います。もう一つの成分「トレチノイン」(レチノイン酸ともいいます)とは、ビタミンA(レチノール)の誘導体となります。トレチノインは、しわ・ニキビの治療医薬品として、米国では非常に多くの治療に使用されています。もともとこのトレチノインは血液中にごく微量流れているので、一般的にはアレルギー反応を起こすことが非常に稀な安心の成分です。ただし、「A反応」と私たちは呼んでいますが、肌に強い赤み、ひりつき、皮が剥けるなどの症状が出ることもあります。しっかり医師の説明のもとでご使用になるのが良いでしょう。

強力な漂白作用のある「ハイドロキノン」、肌再生効果のある「トレチノイン」、そして美白効果のある吸収型「ビタミンC」を組み合わせることが、美容医療の現場ではシミ治療の中心となっています。

化粧品なら高濃度の配合が可能

美容皮膚科医が伝授、今よりもっと美を高めるための正しい知識【3】美白化粧品では解決できないシミの改善法

でも、クリームを処方してもらうために美容クリニックに行くのは、まだ少し抵抗があるという方もいらっしゃるかと思います。実は、皮膚科でもらうクリームではなく、どなたでも簡単に購入できる化粧品でも、シミに効果が期待できる製品があります。それがこの「ハイドロキノン」を配合した化粧品です。前述した通り、ハイドロキノンという成分は「薬用化粧品」には配合できません。ところが、クリニックでの処方クリームほどの強い効果は望めないものの、「化粧品」にはかなり高濃度まで配合することが許されているのです。

また、皮膚科医が処方する「トレチノイン」の代わりに、同じビタミンAのレチノールを配合した化粧品もたくさん出ています。もう一つ必須の成分「ビタミンC」配合の化粧品は、さなざまな製品が販売されていますよね。こちらは、シミのケアが目的ではない場合でも、お使いになったことがある方が多いかと思います。

「ハイドロキノン」と「トレチノイン」、そして「ビタミンC」。そのどちらか一つだけでは、シミを薄くする効果は限定的ですが、併用すれば化粧品でも充分に結果が見込めます。ただし、どの成分も濃度が高いものや併用によって、皮膚に強い刺激があったり皮膚が剥けることもありますので、皮膚科医や美容のプロにご相談の上でお試しになることをおすすめいたします。


 

コラム連載予告(変更の可能性もございます)
●自宅でできるたるみ改善法
●ニキビの予防とニキビ跡の改善
●美容クリニックの賢い利用法

 

これまでの『美容皮膚科医が伝授、今よりもっと美を高めるための正しい知識』

【1】 はじめまして。皮膚科医の佐藤都雅です
【2】 皮膚科医が実践する5つのスキンケア法
【3】 美白化粧品では解決できないシミの改善法

この記事を書いたライター

Dermatologist

皮膚科医として、都内の美容クリニックに勤務。女性の美しさとは、美容治療を受けることだけではなく、毎日少しずつでも時間をとり、ご自分の肌を大切にすることが、まずはなによりも大切だと考えています。理想の美肌づくりのために、医師の視点から、正しい情報を発信してます。

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