「健康に良くてヘルシーな食べ物」と聞くと、美味しいものはなかなか想像しにくいのですが、どちらも兼ね備えた食べ物があります!それは「キウイフルーツ」。美味しくて栄養が豊富な優れた果物です。ビタミンCを筆頭に食物繊維やカリウム、ポリフェノールなど美容と健康に必要な栄養素がぎっしり詰まっています。その上、最近の「ゼスプリ(ニュージーランドのキウイフルーツを輸出・販売している会社)」の研究によると「キウイが消化器を健康にして免疫力を高める」というエビデンスの発表がありました。ここでは、そんなキウイの知られざる効果効能を紹介します。

キウイフルーツの栄養価はフルーツ界No.1

一般的にキウイフルーツには緑色(グリーンキウイ)と黄色(サンゴールドキウイ)の2種類があります。外見は茶色くて「毛じ(もうじ)」という毛のようなものが生えているのですが、毛じはグリーンキウイの方が多く、サンゴールドキウイは皮も薄くて毛が少なくツルっとした手触り。そのため、サンゴールドキウイは皮のまま食べることができます。

グリーンキウイは食物繊維を豊富に含むほか、タンパク質の分解酵素である「アクチニジン」も含まれているので、肉や魚と一緒に食べると消化を助けてくれます。どちらも他のフルーツに比べれば栄養価は断トツですが、ビタミンCはサンゴールドキウイの方がグリーンキウイの倍含まれ、糖度も高いので甘いものが食べたいときなどにもピッタリです。

2016年に発表された研究データでは、一日2個のキウイフルーツを6週間食べ続けると血しょう中のビタミンC濃度が最大になり、免疫力が向上。別の研究では4週間で免疫力細胞の働きが活発になったと報告されています。一日2個食べるのは、どの時間帯であっても効果を期待できるといわれているので、早速試してみてはいかがでしょうか?

世界が注目するキウイフルーツの栄養素

キウイという小さな果実には、美容と健康のために毎日とりたい8つの栄養素がぎっしり含まれています。サンゴールドキウイなら1個で一日に必要なビタミンCを取ることができ、グリーンキウイでは水溶性、不溶性の2種類の食物繊維を取ることができます。
一日2個ならサンゴールドキウイとグリーンキウイを1個ずつ食べるのが理想かもしれませんね。

【キウイフルーツに含まれる栄養素】
ビタミンC・・・肌のサイクルやエイジングケアに必要
ビタミンE・・・抗酸化作用が高く、血行を促す働きもある
食物繊維・・・腸内環境を整え、免疫機能を維持する
カリウム・・・過剰な塩分を体から排出されやすくなる
葉酸・・・正常な造血機能を保ち貧血を起きにくくする
有機酸・・・疲労回復や貧血予防に役立つといわれている
ポリフェノール・・・体内で過剰に生成された活性酸素を除去する働きがある
アクニジン・・・タンパク質の分解を促す働きがある

 

免疫は消化管から始まる

キウイフルーツの知られざるパワーを知るために、料理研究家の私はシンポジウムに参加しました。そこで、最も注目されていたのが免疫力アップについてです。「腸内環境を整えることは健康の基本で、免疫機能の維持にも関わる」と発表されたのはニュージーランドのリデット研究所研究員のカーリーン・スタルク博士。免疫系細胞の70%は腸にあるそうで、キウイフルーツを食べることで免疫力を高める腸内細菌の増殖を促進します。「腸管ぜん動運動と正常な便通作用」「腸粘膜の正常化」「腸内細菌のバランスの改善」「(腸のぜん動運動を活発にする)短鎖脂肪酸の産生」「上皮細胞層の正常化」など、キウイフルーツは消化器系の健康をサポートしていることが発見されたと発表されました。

また、ビタミン豊富なサンゴールドキウイを一日2個食べ続けると、血液中のビタミンCとビタミンEが大幅に増え、自然免疫を増加させるという研究結果が発表されました。免疫にかかわる細胞や抗体は、腸に多く存在するといわれています。腸内環境を整えれば免疫が働き、インフルエンザや風邪の予防にもつながります。コロナ禍の今、なんとかして免疫力をつけて、ウイルスに負けない体づくりをするためにも、毎日の食事で免疫力アップできれば一石二鳥です!もちろん、ビタミンCとEはすこやかな肌にも必要不可欠な栄養素。プルプルでツヤのある肌のためにも、キウイは最適な食べ物です。毎日の生活にぜひ取り入れましょう。

万能なキウイフルーツを毎日のメニューに!

キウイフルーツは調理しなくても、そのまま食べることができるので、食べやすいのもうれしい点です。毎回の食事に取り入れやすく、ラクチン。でも、毎日となるとそのまま食べるだけでは飽きてくるかもしれません。そこで、簡単なのに、とても美味しい「ちょい足しのレシピ」を紹介します。

キウイフルーツ×ヨーグルト

2種類の食物繊維がたっぷりのキウイに乳酸菌のヨーグルト、さらにはちみつをかけてオリゴ糖も一緒に食べれば、お腹も喜ぶ最強の組み合わせ。朝や小腹の空いた際のおやつに食べたい一品です。

キウイフルーツヨーグルト<材料 1人分>

  • キウイフルーツ・・・2個
  • ヨーグルト・・・100ml
  • はちみつ・・・小さじ2

<作り方>

キウイフルーツは皮をむいて食べやすい大きさに切る。

器にキウイフルーツ半量を入れ、上にヨーグルトをかける。

ヨーグルトの上に残りのキウイをのせ、はちみつをかけたら出来上がり。

キウイ×サラダ

ビタミンと食物繊維がたっぷりとれる一皿。キウイのさわやかな甘酸っぱい風味とシャキシャキしたレタスは相性抜群。マッシュルームも生で食べることで、加熱すると失われるビタミンやミネラルを丸ごといただけます。日本ではマッシュルームは調理して食べるのが一般的ですが、アメリカでは生で食べることが多いのですよ。

キウイ×サラダ<材料 1人分>

  • キウイフルーツ・・・1個
  • レタス・・・2~3枚
  • マッシュルーム・・・2個
  • 塩、コショウ・・・少々
  • 酢・・・小さじ2
  • アマニオイル・・・小さじ2

<作り方>

キウイフルーツは皮をむいて薄く輪切りにする。レタスはよく洗い水気を切ってちぎる。マッシュルームは薄切りにする。

器に①を盛り、塩、コショウをふり、酢とアマニオイルをかければ完成。

キウイ×ハンバーガー

市販のハンバーガーにプラスするだけ!キウイが持つアクニジンという成分はタンパク質の分解を促す働きがあることは前述した通りです。肉と一緒に食べると分解されて小腸での吸収力がアップするだけでなく、甘さと酸味が加わり、いつものハンバーガーの味までランクアップしますよ!

キウイ×ハンバーガー<材料 1人分>

  • キウイフルーツ・・・1個
  • ハンバーガー・・・1個

<作り方>

キウイは皮をむいて薄く輪切りにする。

ハンバーガーにキウイフルーツを入れたら出来上がり。

まだまだあるキウイフルーツの力

実はここで紹介した効果効能以外にも、キウイフルーツには特別な力があります。それは「気分の向揚」。ニュージーランドオタゴ大学のタムリン・コナー博士の研究によると、キウイを食べることが主観的な活力の向上にメリットを与えるのだとか。さらなる研究が必要とした上で、うつ病の改善にも役立つのではと大いに期待されています。

体も心もハッピーになれて免疫力を高めてくれるキウイフルーツは、2021年を乗り越えるための救世主になるかもしれません。積極的に食べて健康で強い心と、美しい肌を手に入れましょう!

この記事を書いたライター

Cooking Expert/Author

1961年2月4日生まれ、水瓶座O型。料理研究家。ハワイ、バリ、タヒチなどのアイランド料理研究家でもある。TV、ラジオなどメディアでの情報発信、ケータリングなど、食に関して幅広く活躍中。著書に『ハワイごはん』『湘南ごはん』『海ごはん』『ホノルル食堂』など。オフィシャルホームページ「ALOHA DELI

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