気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

先が見えない新型コロナウイルス対策。外出する際はマスクをするのが当たり前となりました。「メイクをしなくなった」「気にしてなくていいからラク!」という声も聞こえてきます。とはいえ、常に顔の半分を隠してしまうマスク生活は、顔のたるみを助長してしまうといっても過言ではありません。そこで気になるマスク対策に着目。「マスク老け」といえる「マスクで目立つ目元」「マスクでたるむ口元」、さらに「マスク焼け」の3回にわたって紹介していきます。まずはVol.1の「目元」に及ぼすダメージから攻略していきましょう。

 

マスクをしていると顔がたるむのはなぜ?

新しい生活様式のもとで、マスクの着用はすっかり定着しました。熱中症に注意しながらも、「とにかくマスク!」「スマホを忘れても、マスクを忘れてはNG!」。マスクをしたまま、目元だけで「その人が誰か」を特定する顔認証システムの実証実験を行っている企業(NEC)もニュースで話題となりましたね。

もはや、人に見せるのは顔の上半分だけ。待ったなしで、人々の視線は目元に集中しています。どんなに肌が美しくても、表にさらされている目元の小じわが目立ってしまう現実…。しかも、コロナ禍にあって、目元はなかなか厳しい局面にさらされています。テレワークなどによる長時間のパソコン使用、動画を見る機会の増加など、新しい生活様式になる前よりも目を酷使しているからです。疲れ目は目元の老化にもつながります。

また、マスクをしていることで、緊張感がなくなるといわれ納得する方も多いはず。人に見られないという状況に、口角を上げることを意識しなくなったり、鼻呼吸が苦しいからと口が半開きになったり。思い当たる方もいるのではないでしょうか?

「でも、それは顔の下半分の話でしょ?」との声が聞こえてきますが、筋肉はつながっているのです。口を半開きにしながら、目元をシャキッとさせることなどできません。試しにちょっとやってみましょう。どうですか、難しいですよね?その逆も同様です。目元をゆるませながら、口元をキリリとさせることも不可能。つまり、マスク生活と顔のたるみは背中合わせということが分かります。

目元の筋肉があまり動いていない現実

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

新型コロナウイルスの感染対策でもたらされた新しい生活スタイルによって、今、私たちはかつて経験したことがないほど、近くを見る時間が増えています。パソコンやスマホの画面をじっと見つめ続けているのです。結果、起こるのが「血行不良」です。これは、ずっと同じ距離で画面を見ることで、目の周りの筋肉が緊張し凝り固まるため起こる現象。画面を凝視すると瞬きの回数も減るので、筋肉の緊張はなおさら加速します。

肩の筋肉が固まれば、肩が凝って血行が悪くなるように、目元の筋肉も固まれば血流が滞ります。本来の目元には毛細血管が集中していて、必要な酸素や栄養が運ばれています。ところが血行が悪くなればそうはいきません。新陳代謝も弱まりハリも低下。たるみやしわが出来やすくなるというわけです。老廃物の回収も滞り、蓄積された老廃物がたるみの原因になることもあります。さらにパソコンの画面やスマホを見る時の下向きの姿勢も目の下のたるみやしわの原因になります。体の前面の筋肉を萎縮させるからです。

40代以降は新しい生活様式と自然老化でWパンチ

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

緊張感のないマスク生活、目の前の画面を長時間見続ける生活。プラス、加齢による自然老化。ため息をつきたくなってしまいますが、現実を知って正しいケアをしていくのは大切なこと。そこで、目元の老化に最も深く関わっている筋肉「眼輪筋」についておさらいしておきましょう。

「眼輪筋(がんりんきん)」とは、目の周りを覆っているドーナッツ状の筋肉です。まばたきにも必要な筋肉ですが、眼輪筋は骨で支えられていません。下まぶたには眼窩(がんか)脂肪があり、眼球は筋肉とこの脂肪で守られ、支えられています。つまり、この筋力の低下が起これば、脂肪に負担がかかります。脂肪だけでは支えられない結果、現れてしまうのが目の下のたるみというわけです。

若い世代にも増えている「くぼみ目」

たるみは、上まぶたのくぼみに現れることもあります。原因は眼輪筋のエイジング、眼球を支えているじん帯のゆるみ、肌の弾力やハリを保つ真皮のコラーゲンやヒアルロン酸の減少などですが、近年増えているといわれているのが若い世代の目のくぼみです。パソコンやスマートフォンを長時間見続けることによる筋肉の衰えが原因だとされています。まだまだコラーゲンや皮下脂肪が十分ある年代でありながら、目元を動かさないことで眼輪筋が萎え、目の周りにくぼみをつくってしまっているというわけです。

コロナ禍以前よりも意識したいアイケア

ここまでコロナ禍で向き合っていかなければならない「目元問題」についてお伝えしてきました。目元の肌は頬の1/3程度の薄さしかありません。放っておけば、たるみもくぼみも加速してしまいます。しっかと目元に集中したケアを行っていきましょう。

「目は口ほどに物をいう」ということわざがありますが、マスクをしていると視線が分散されないことから、目元の印象はさらに重要になります。疲れは取ってしまえばよくなると思いがちですが、疲れとダメージは別もの。コロナ禍以前よりもさらに意識してアイケアを行う必要性があるのです。

改善の余地がある血行不良

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

ここまでコロナ禍で向き合っていかなければならない「目元問題」について紹介してきましたが、対策としてまず行っていきたいのが血行不良の改善です。パソコンやスマホの画面を凝視し過ぎないことは鉄則ですが、「温め」と「マッサージ」は簡単に取り入れられる対策法です。加齢による場合は複数の原因が絡んでいることも事実ですが目の周りの血流を良くすることで、症状の進行を遅らせることは可能なのです。大切なのは放置しないことです!

入浴は温めケアの基本。余裕があるときはホットタオルを

温めは、眼筋をリラックスさせる基本のケア。夏の入浴はシャワーで済ませがちですが、できるだけバスタブに浸かりましょう。そして、目を酷使した時ほどホットタオルの出番です。スマホを置いて、ホッとタオルを目元に当ててリラックスする時間を確保してください。

【ホットタオルの作り方】
①やや厚手の柔らかいタオルを用意。薄いタオルは冷めやすいため。
②タオルを水で濡らして固く絞ります。
③絞ったタオルを、おしぼりのようにくるくると丸めます。
④ラップでくるみます。直接電子レンジに入れても問題はありませんが、ラップを使うとよりも衛生的につくることができる上に、タオルに含ませた水分が蒸発してしまうのを防げます。
⑤電子レンジに入れて1分ほど加熱。
⑥レンジから取り出して1~2分程冷まして使用します。

 

アイクリームを塗ったら、やさしい圧をかける

アイクリームは伸びのよいものを選びましょう。肌のハリをサポートするセラミドやレチノール、コラーゲンの生成を促すビタミンC誘導体などが配合されたものがおすすめです。また、遠赤外線効果が極めて高く、血行を促進しながら引き締め作用もある「マテラパウダー」も覚えておきたい注目の成分です。

【アイクリーム(目元用美容液)を塗るときは】

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

①上まぶたと下まぶたに数カ所、アイクリームを点で置きます。

②薬指の腹を使って目頭側から目尻方向にポンポンポンと押さえながら、やさしくなじませます。ただし、肌に合わないと感じたらすぐに使用を中止しましょう。

【薬指の腹を使ってやさしく圧をかけると美容成分の浸透がUP】

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

①薬指の腹で下まぶたの中央を軽くプッシュ。

②目尻の横を軽く押さえるようにプッシュ。

③最後に目頭のくぼみに薬指を入れて軽くプッシュ。

ダーマセラピストによるマッサージを含むケア方法をご紹介しています。ぜひ『【動画美容講習⑩】サロン発!「目元集中ケア」で瞳の印象をアップ 』をご覧ください。

眼輪筋ほぐしに最適な眼球運動

皮膚が薄くデリケートな目元。皮膚の表面に摩擦を起こす心配もなくほぐすことができるのが、眼球運動です。ぜひやってみてください。目の周りをドーナツのように囲んでいる眼輪筋の存在もしっかり把握できますよ。

①上下に動かす

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

②左右に動かす

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

③一周させる

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

続けることで効果が期待できる「フェイシャルヨガ」

トレーニングなどで体を鍛えると、鍛えられた筋肉はしなやかさを取り戻します。それは眼輪筋も同じです。おすすめはテレワークをしながらもできる「フェイシャルヨガ」。ポーズはたった2つ。1ポーズ2分半を目安に5分。眼輪筋の存在をしっかり意識してやってみましょう。フェイシャルヨガは継続して行うと結果が分かりやすいのでモチベーションもキープしやすい、うれしいおまけも!携帯などで自分自身の写真を撮って、どのように変化していくか記録するのもおすすめです。

【双眼鏡のポーズ】

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編人差し指で、眉が上がらないように眉上を押さえ、さらに眉間にしわが寄らないように横にひっぱります。親指で眼の下を押さえます。双眼鏡を持ったときのイメージです。
気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編手は固定したまま、目だけを細めます。つぶらずに、まぶしい物を見た時のイメージで、できる限り細めましょう。
気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編引き続き手は固定したままで、今度は目を大きく見開きます。

【ムンクのポーズ】

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編顔は正面を向き、口を「お」の形にして鼻の下を法令線がある人は消えるようにしっかり伸ばします。筋肉にしっかり効いていることを意識しましょう。
気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編顔はそのまま。鼻呼吸を続けながら、天井を見るようにして目線だけを上げます。額にしわを寄せないようにして、目の下が伸びていることを感じましょう。

生活習慣の見直しは「睡眠」と「食」

以前にも増して酷使している眼輪筋。それだけ目元はダメージを受けているということですから、生活習慣の見直しも必要です。特に意識したいのが「睡眠と「食」。ともに免疫力を高めてウイルスに打ち勝つためにも欠かせない要素です。

コロナ禍の不安で睡眠の質は下がっていませんか?おうち時間が増えて、間食やジャンクフードを口にする機会が増えていませんか?まずは生活習慣を振り返り、できるところから見直していきましょう。

夜はブルーライト断ちを意識する!

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

ストレスが続くと交感神経の働きが高まり、過覚醒状態になります。自宅で過ごす時間が長くなると、生活リズムの乱れから不眠傾向が強まると多くの研究機関から報告されています。人間の体は夜しっかり睡眠を取ることで成長ホルモンを分泌し、細胞の生成やターンオーバーを促すようにできています。美容もスキンケアだけでは成り立たないのです。

質の良い睡眠にはメラトニンが必要です。メラトニンは脳の松果体から夜間に分泌される神経ホルモン。睡眠を安定させ、 生体時計の調整を行う作用がありますが、寝る前や夜間にブルーライトを浴びることでこのメラトニンの分泌を妨げてしまいます。ちなみにメラトニンの分泌は午後9時頃から始まり、午前2〜3時頃ピークになるといわれていますので、ブルーライト断ちを意識しないと眠れなくなるのが現代人の生活というわけです。

【生活のリズムを乱さないための五箇条】
①朝、起きる時刻をある程度決める。
②昼寝は30分以内。
③朝は光を浴びる。
④夜は光を避ける(ブルーライトも該当)。
⑤朝食は抜かず、夜食は控える(夜食は入眠の妨げになります)。

 

老化を早める食べ物はなるべく避ける

気になる「マスク老け」対策Vol.1マスクで目立つ「目元」たるみ・くぼみ編

あれもダメ、これもダメの食生活は、食の楽しみを奪ってしまいます。しかし老化を早めてしまう食べ物があるのは事実です。その代表がジャンクフードです。使用される油が酸化しやすく(過酸化脂質)、栄養バランスが良いとはいえないもの。体にとってはどのような油を取るかはとても重要です。細胞は脂質を原料とする細胞膜で覆われているからです。

逆に意識して摂取したいのが下記の「抗酸化食品」です。どれも入手しやすい身近な食べ物なので積極的に取るようにしましょう。

【身近な抗酸化食】
トマト、ブロッコリー、タマネギ、ブルーベリー、アーモンド、ナッツ類、大豆製品

 

栄養成分としては、美容成分同様にやはりビタミンCの抗酸化作用は心強いですね。たるみを即席に解決できる食べ物はありませんが、ビタミンCはタンパク質と一緒に取ると、コラーゲンの生成にも役立ちます。動物性のタンパク質とビタミンCの組み合わせは鉄分の吸収にも働きます。鉄分は良好な血流に必須なミネラル、特に日本人女性は不足しているため、意識したいものです。

ノーマスクのとき以上に気にかけたい目元の清潔感

いかがでしたか?マスク生活によって、目元はますます印象美を左右する部位になりました。インターネットでもSNSでも、マスク映えするアイメイク企画は人気ですが、クマやたるみを感じさせないすっきりとした目元があってこそのマスク美人です。年齢を重ねていても、お手入れをしている目元は、清潔感が漂うもの。ノーマスクのとき以上に目元を気にかけていきたいですね。さらに悩ましいマスク老け、次回Vol.2では「口元」のたるみ対策をご紹介します。

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