背中にも現れる夏のダメージ。正しいケアで、秋の美背中を手に入れる

暑さの記録づくめだった2023年の夏。体温調節のため背中の汗腺は大忙しでした。背中の毛穴には過剰に分泌された皮脂と古い角質が混じり合った角栓や、日焼け止めの残存が詰まっている可能性もあります。うっかり日焼けもケアしながら、美背中を取り戻しましょう。背中の美しさは女性の魅力の一つ。秋の美背中づくりの方法をご紹介します。

 

背中は体の中でも肌トラブルが起こりやすい

手が届きにくいこともあって、ケアが行き届きづらい背中。洋服で隠れ、見て見ぬふりもできてしまう部位ですが、一度じっくり鏡で見て、実際に手で触れてみてください。ざらついていたり、黒ずみがあったり、シミがあったりしませんか?実は背中は、肌トラブルを起こしやすい部位なのです。その原因は大きく分けて、5つあります。

1. 皮脂腺・汗腺が多い

背中の分泌物といえば汗が真っ先に思い浮かびますが、皮脂分泌も劣らず盛んです。中でも、左右の肩甲骨を結んだ横のラインと中央の縦のラインは「背中のTゾーン」といわれます。背中の皮脂腺は顔の次に多く、そのため皮脂トラブルを招きがちです。

2. 乾燥と摩擦

皮脂の分泌量が多い背中は、本来は乾燥しにくい部位です。しかし、もともと乾燥肌の人もいますし、加齢によって皮脂の分泌は減ります。それにもかかわらずゴシゴシ洗ったり、温度の高いお湯に浸かったり、保湿を怠っていたり。これでは乾燥背中へまっしぐらです。乾燥は肌のターンオーバーの乱れの原因にもなります。下着や衣服と肌が触れ合うことで摩擦が起きて、乾燥を引き起こしてしまうこともあります。

3. 洗い残し

シャンプーやトリートメント、ボディソープの成分が背中に残ったままになると、毛穴詰まりや炎症の原因になります。特に夏の間に、背中の開いた服を着たり、ビーチやプールで塗った日焼け止めが、毛穴に詰まっていたりという可能性もあります。日焼け止めは、「塗ること」には意識が向きますが、「落とすこと」はおざなりになりがちです。

4. 紫外線

背中の開いたファッションや水着は、背中に紫外線をダイレクトに浴びることになります。また、紫外線は服の上からも降り注いでいます。なかでも透過しやすいのが淡い色や薄い生地。UVカット加工の生地も、洗濯を繰り返すうちにカット率が下がっていくのは当然です。

5.お手入れ不足

「背中のお手入れを毎日ちゃんと行っている!」と断言できる方は少ないのではないでしょうか?「見えない」「手が届きにくい」という理由で、背中のケアは後回しにしがちです。肌はお手入れを求めています。それは顔も背中も一緒。まずは、背中のお手入れは怠りがちということを認識することが大切です。

美背中を邪魔する「毛穴の詰まり」「ニキビ」「シミ」

背中の肌トラブルは大きく分けると3つ。一つ一つ見ていきましょう。

1. 毛穴の詰まり

毛穴を詰まらせるものは、ずばり「角栓」です。角栓は皮脂と古い角質が、毛穴の中で固まってしまったもの。触ってみてザラザラ感やブツブツ感があったら、毛穴に角栓が詰まっている証拠。見た感じは目立たない白角栓と、白角栓の表面が空気に触れて酸化し、黒ずんだ黒角栓があります。ポツポツと毛穴の一つ一つを粒のように目立せる黒角栓は、酸化がさらに進んだ角栓です。

2. ニキビ

背中にも現れる夏のダメージ。正しいケアで、秋の美背中を手に入れる

炎症を起こして赤くなってしまったニキビが背中一面に!脂性肌や若い人に起こりがちな症状ですが、赤ニキビの原因は「皮脂の過剰分泌」にあります。毛穴に詰まった皮脂を栄養にしてアクネ菌が増殖し、炎症を起こして赤ニキビになってしまいます。また、炎症が悪化すれば膿が出て、黄ニキビにも発展。さらに、炎症を起こしてしまったニキビは、ニキビ跡になりやすいのです。

3. シミ

背中のシミとして多いのは、紫外線が原因の「老人性色素斑」。虫刺されや傷、ニキビ、やけどなどの後にできる茶褐色の「炎症性色素沈着」。ナイロンタオルやボディブラシ、垢すりなどで肌を強く刺激することによって起こる「摩擦黒皮症」になります。

炎症性色素沈着は一時的で消えることも多いシミですが、加齢によって肌のターンオーバーが衰えてくると、目立たなくなるまでに時間がかかります。背中は皮膚が厚く、さらにゴシゴシと力を入れて洗いがちです。心地良さも感じるため、ついつい強くこすってしまうものですが、色素沈着を起こすほどの摩擦を与えていることになります。

毛穴詰まりを防ぐために。日常は洗浄、週一で角質ケア

背中にも現れる夏のダメージ。正しいケアで、秋の美背中を手に入れる

背中の肌トラブルと原因を見てきましたが、背中は汗をかいても、ベタついても服の中に手を入れて簡単に拭いたりできません。常に清潔に保つということが難しい部位だからこそ、トラブルの予防には毎日の入浴でしっかり汚れを落とすことが不可欠です。

シャワーよりもお風呂に

夏の間シャワーだけで済ませがちだった人は、湯船に浸かる日を増やしましょう。湯船に浸かることで毛穴が開き、詰まった皮脂や汚れが落としやすくなります。

入浴の際に注意したい点は洗う順番です、ボディウォッシュは髪を洗ってから。シャンプーやトリートメントを背中に残したままにしないためです。それでも、改めてシャワーで背中を流してから、ボディソープや洗顔料、石鹸などで洗いましょう。やさしくボディタオルを動かせば肌を傷めずに洗えます。ただし化繊のボディタオルはNG。摩擦で肌を傷つけてしまいます。

週一の角質ケア

毎日の洗浄に加えて、肌をなめらかに保つために行いたいのが週に1度の角質ケア。汚れを吸着しうるおいを残すクレイや粒子の細かいボディスクラブ、角栓に含まれるタンパク質をやわらかくするパパインやプロテアーゼなどの酵素を配合したものがおすすめです。角栓によるザラつきが取れて、つるっとした肌に洗い上がります。背中を洗うときは、手の甲を使うと広範囲に塗ることができるので、ぜひ、試してみてくださいね。そして毎日の洗浄も角質ケアも、シャワーで十分に洗い流して洗浄成分が残らないようにしましょう。

美しい背中のためには、与えるケアも大切!

背中にも現れる夏のダメージ。正しいケアで、秋の美背中を手に入れる

肌の乾燥が進むと、乾燥から皮膚を守るために皮脂分泌が活発になり、皮脂バランスが崩れてしまうことがあります。角栓の元となる余分な皮脂分泌を防ぐには、背中にも保湿ケアが必要です。

塗り広げやすいのは、油分が多過ぎないミルクタイプやジェルタイプのライトな保湿クリームです。皮脂の多い中央は少なめに。ニキビ跡や日焼けの色ムラには、保湿+美白成分配合のアイテムを取り入れると、スピーディな改善が期待できます。

形状もさまざまで、逆さにしても噴射できるスプレータイプのローションや、さっと羽織るようにかける、背中用の特大シートマスクなどもあります。続けやすいものを選ぶようにしたいですね。特に、角質ケアをした後は​​肌の水分が蒸発しやすいので、入念な保湿を心がけましょう。

ピンと伸びた背筋も美背中の必須条件

肌のケアと合わせて、習慣にしたいのが美しい姿勢を保つストレッチ。丸く凝り固まった背中が目覚めれば、背骨の状態が整い、背骨に沿って走る自律神経のバランスも整います。

猫背や巻き肩を改善して、姿勢をきれいに

【胸を開くストレッチ】

背中にも現れる夏のダメージ。正しいケアで、秋の美背中を手に入れる

step1 足を軽く開いて立ち、体の後ろで両手を組みましょう。

step2 手のひらを合わせて息を吐きながら、腕を斜め後ろに引き胸を開いて0~30秒キープ。

step3 腰が反らないように気をつけながら、肘を伸ばした状態で組んだ手の上げ下げを20〜30回。

【背中を広くほぐすストレッチ】

step1 足を左横に崩して座り、左手で右手首をつかむ。

step2 上半身を丸めて右手を左斜め前方向にゆっくり伸ばし、息を吐きながら20秒キープ。お尻が床から浮かないことを意識しながら、左右交互に3回ずつ。

【肩回し】

背中にも現れる夏のダメージ。正しいケアで、秋の美背中を手に入れる

step1 背筋を伸ばしてあぐらをかいて座る。

step2 両ひじを曲げて左右の手を肩に当て、ひじで大きく肩を回して円を描く。後ろ回し10回、前回し10回を3セット。

プロの手を借りるのも一考!

いかがでしたか。ホームケアでできることをご紹介しましたが、より美しい背中を目指すなら、サロンのケアをプラスするのも一考です。

ピーリング、美白ケア、マッサージなどメニューはさまざま、セルフケアではなかなかできない結果をもたらしてくれます。また、背中のむだ毛は、剃るのが難しいので、ここもプロの力に頼りたいところ。永久脱毛は一回では終わらないので、来年の夏を考えると遅くても初冬には始めるのがベストです。

なにはともあれ、背中を意識することが美背中への第一歩。年齢の現れやすい部位だからこそ、お手入れをすればするほど、差が出てきますよ!

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