マスク生活で「たるみ毛穴」進行? しずく型毛穴撲滅対策！

「マスク生活」もすでに一年となりました。“コロナ老け”などというワードが日常的に使われるようになってしまったコロナ禍の現在。その最たるものが、表情筋を使うことが格段に減った生活がもたらす「たるみ」です。毛穴の形まで変えてしまうたるみ。マスクで隠れるからと油断は禁物です。お手入れを先延ばしすると、たるみ毛穴はさらに悪目立ちするように！気になる今こそ、毛穴撲滅対策を開始しましょう！

頬に現れるしずく型の「たるみ毛穴」

女性の肌悩みのトップをいく「毛穴」。全世代共通とも言える悩みですが、若い世代と40代以降では同じ毛穴でも、悩みの内容が違ってきます。分かりやすくするために下記の表にしてみました。若い肌と年齢肌の毛穴とでは、原因や目立つ部位が異なるのも一目瞭然です。

【年代別毛穴の様子】

ここでいえるのは、たとえ毛穴が多少目立ったとしても、若い人の毛穴は丸い形をしているということ。それは、肌に弾力やハリがあるからです。

一方で、弾力やハリを失い、肌密度が低下することで起ってしまうのが年齢肌のたるみ毛穴。重力に引っ張られて、楕円やしずく型をしています。もっとも目立つのは頬の中でも鼻の横の毛穴ですが、分かりづらい人はこめかみを引っ張ってみましょう。頬の毛穴が消えたら「たるみ毛穴」です。ほかに、ポニーテールやヘアバンドなどで頭皮をしっかり引っ張り上げたときにも目立たなくなるのが、たるみ毛穴の特徴です。

ニキビ跡ではなかった！「たるみ毛穴」は「帯状毛穴」へ

一つ一つがしずく型のたるみ毛穴ですが、ニキビ跡と見間違えてしまうような形状の異なるものがあります。それは、肌のたるみが加速することによって、たるみ毛穴同士が数珠のようにつながることで、より大きく目立つ「帯状毛穴」と呼ばれるもの。前述した通り、たるみ毛穴は、鼻の横や口の左右横を含む頬全体に見られますが、帯状毛穴も同様に見られます。

３つの基本原因が連鎖して肌はたるんでいく

「肌がたるむ」→「毛穴がしずく形になる」→「目立つ」という時系列をたどるたるみ毛穴。では、どうして肌はたるむのでしょうか。基本原因は大きく３つ。３つの原因が玉突き事故のように起こって肌はたるんでいきます。

【原因１】肌の乾燥

肌のうるおいは肌がもともと持っている天然保湿因子やセラミドなどの細胞間脂質によって保たれていますが、加齢によって分泌の働きは低下します。皮脂の分泌も少なくなりますので、乾燥条件が揃っているといっても過言ではないのが加齢肌。さらに乾燥によって肌が硬くなると、スキンケア製品の浸透力にも影響が及びます。

【原因２】ハリ不足

加齢にともなって少しずつエストロゲンの分泌が減り、肌の内側ではハリを保つ上で欠かせないコラーゲンやエラスチンが減少します。ガクンと減るのは更年期以降ですが、フェイスラインのシャープさが薄れるなど、緩やかな変化もたるみの初期症状です。年齢が進めば顔面の骨が萎縮することで皮下脂肪が下垂し、それを覆う皮膚が伸びるといった現象も起こります。

【原因３】表情筋の衰え

筋肉を鍛えないとボディラインが崩れるのと同じように、表情筋が衰えると顔がたるみやすくなります。コロナ禍で今私たちは、マスクや非対面のコミュニケーションなど、表情筋を動かす機会が圧倒的に少ない生活を送っています。

現代的な原因や季節性も連鎖に加担!

「肌がたるむ」３つの基本原因に加えて、4つ目、５つ目の原因があります。私たちが普段から行なっている行動が発端となる「現代的な要因」や「季節的な要因」もたるみをさらに加速させるのです。

【原因４】スマホ顔

「スマホ顔」とは、スマホを見続けることによってもたらされる老け顔のことです。スマホの画面を見ているとき、ほとんどの場合顔は下を向いています。下向き顔はずばり重力を顔のあごに集中させて、皮膚を下に引っ張っている状態です。

【原因５】汗をかかない季節のむくみ

むくみもまた、たるみの原因になります。むくみは血液中の水分が血管の外に滲み出て、皮膚の下に水分が溜まった状態です。溜まったまま排出されなければ、溜まった水分は重力で下垂。皮膚を伸ばし兼ねません。通常は体内を巡って古くなった水分は静脈で排出された後、汗や尿の形で体外に排出されますが、今の時期は体内の水分が出ていきにくいとき。運動量が減ったり、汗をかかなかったりで、取った水分が体内に溜まりがちになるのです。

たるみ毛穴対策 スキンケア編

「たるみ毛穴」のお手入れの鍵は、毛穴だけにフォーカスするのではなく、弾力のある肌を育むお手入れを心がけること。たまのスペシャルケアより、まずは毎日のお手入れを大切に。

１）　徹底的に保湿する

すでに「たるみ」が現れている肌であっても、日々保湿ケアを十分に行って肌をふっくらとさせることで自然と毛穴の開きは目立なくなります。洗顔後は１秒の隙も与えない心構えですぐに保湿を。化粧水を手のひらにのせ体温を移し、手で肌を包み込むようにしてつけましょう。このハンドプレスの一手間が、化粧水の肌なじみをぐっと高めます。

２）　効果的とされる美容成分は、ビタミンＣとＡ

まず、毛穴ケアに万能とされるのがビタミンＣです。ビタミンＣには毛穴引き締め、皮脂抑制、メラニン還元、たるみケア作用があります。スキンケア製品には酸化しやすく不安定な性質のビタミンＣの安定性を高めて「ビタミンＣ誘導体」として配合されているものもあります。

また、ビタミンAは肌を引き締め、ハリを与え、シミの改善にも効果を発揮します。実は、ビタミンＡは肌にも含まれていますが、紫外線によって破壊されてしまうため、補給が必要なのです。ビタミンＡもビタミンＣ同様に不安定な成分のため、スキンケア製品には「レチノール誘導体」として配合されているものもあります。

３）　紫外線対策

角層のお手入れだけでは十分といえないのが「たるみ毛穴」。たるみを防ぐには、肌の弾力を左右する真皮のダメージを抑える必要があるからです。真皮を形作っているのはコラーゲンやエラスチンなどの繊維。減少を抑えるためには、紫外線対策がマストです。

特に真皮にまで届いて、コラーゲンやエラスチンを破壊するUV-A対策は冬だからと油断はできません。年間を通して一定数降り注いでいます。肌を焼かずとも、肌の弾力を損なうUV-Aは年齢肌の大敵。日焼け止めは通年で使用することが必要な理由もここにあるのです。

４）　マッサージ＆エクササイズ

たるみケアに欠かせないのがマッサージ。肌の引き締めやリフトアップが期待できますが、たるみは顔だけの問題ではありません。顔の筋肉と頭の筋肉はつながっているからです。頬の筋肉は側頭筋とつながっています。側頭筋の硬さは頬のたるみ毛穴やほうれい線、フェイスラインの緩みに影響を及ぼします。顔だけをマッサージするのではなく、頭皮も併せてほぐしましょう。

【頭皮マッサージ】

軽く広げた指を髪の生え際から後頭部にゆっくり流します。普段のシャンプーの時より少し強いくらいの圧で行いましょう。

【ブラッシングマッサージ】

頭皮には、クッション性のあるヘアブラシを使ったブラッシングマッサージも効果的です。ヘアブラシは大きめのパドルブラシを使うと均等に圧がかかりマッサージしやすいのでおすすめです。

Step１ 頭皮全体をブラッシング

適当な圧をかけて頭皮にブラシの先端が触れるようにしながら、上から下へ。

Step２ 側面を使って血行をUP

頭頂部の百会のツボに向かって、全体的に下から上へととかし上げます。

Step３　こめかみの老廃物を流す

耳の前のこめかみあたりと耳の後ろ側に、ブラシの全面をグリグリと押し当てて老廃物を流します。

Step４ 頭の中央部分を押す

頭の中央部分を額側から後頭部に向かって、ギュッギュッとゆっくりブラシを押し当てます。

Step５　全体をブラシで軽くたたく

頭全体をポンポンとリズミカルに軽くたたいて終了。リンパの流れがよくなり、頭がすっきりと軽くなるのが実感できるはずです。

【顔のマッサージ】

顔のコリは頬骨の下に指を当てて歯を食いしばった時に硬くなる場所を探してみましょう。硬かったら顔が凝っている証拠です。放っておくと表情筋が衰え、たるみの原因にもなります。ゴリゴリがなくなるようにほぐします。

ほぐれたら、同じ場所に親指を当てて頬骨をリフトアップ。テーブルに肘をついて親指に体重をかけると効果的です。30秒キープ。

たるみ毛穴対策 ライフスタイル編

あれもこれも「ねばならない」を続けるのは難しいので、まずはここからの3点に着目しましょう。表情筋トレーニングも簡単なエクササイズから。何よりやってみると心地良いので、続けたくなるはずです。

１）　表情筋をほぐしながら鍛えることもできる「あいうえお運動」

口先だけではなく、顔の筋肉が動いていることを感じながら全力で行うのがポイントです。それぞれの表情ごとに５秒〜10秒キープ。顔の力を抜いて次に進みます。筋肉の緊張と弛緩を繰り返すことで表情筋がほぐれます。

２）　肌の素となるタンパク質を取る！

すこやかな肌を育むにはタンパク質が必要です。コラーゲンもエラスチンもタンパク質の一種。表情筋を構成する筋肉もタンパク質からできています。食事でタンパク質を摂取することは、コラーゲン・エラスチン・筋肉の３つを一気にケアすることにつながります。タンパク質の食べ溜めはできないので、毎食こまめに取ることが大切。とはいえ、なかなか食事で取ることが難しいのも事実です。今ではネットばかりかコンビニでさえもたくさんのプロテイン食品を入手できるため、気軽に食事に取り入れてみるのは得策です。

もちろん、タンパク質だけでなく、美肌のためにはバランスの取れた栄養素が必要なのはいうまでもありません。ビタミンＣやＡも体の外からも内からも取り入れるようにしましょう。

３）　スマホに夢中になり過ぎない！

ともすると時間を忘れるほど夢中になりがちなスマホ。夢中になり過ぎないこと、休憩することは、スマホ顔を防ぐための基本です。ものを見ることはエネルギーを大量に消費するので、肌も疲れてしまうことを覚えておけば、「休もう」という気持ちにもなれるはずです。

そして見るときは、猫背に気をつけて目線を水平に保つように心がけましょう。タブレットやPCを利用するときも同じです。スマホを持った反対の手をグーにして脇の下に挟むだけでも、スマホを持つ手をラクに上げることができますよ。自宅ではお尻の下1/3くらいにタオルやクッションを挟むと、骨盤が立つので自然と背筋が伸びます。

たるみ撲滅対策は毎日の地道な習慣

たるみ毛穴は日々少しずつ忍び寄るもの。急にしずく型になるものではありません。でも、ふと気がついたときに、鏡に映る姿がこれまでと違って見えたなら、「今」が始めるときです。「明日から始めよう」と先延ばしにすることなく、今日から、スキンケアの時間に、ほんの数分、マッサージやエクササイズ、ブラッシングなどを取り入れ、「ハリ感を高めるスキンケア製品」の力を借りながら、生活習慣にも僅かな意識を向けましょう。そんな今日から始める地道なケアでたるみに「待った」をかけることは可能になるのです。