脂性肌のお手入れ法。オイリー肌はしわになりにくい?! 

「若い頃からニキビに悩まされ、年齢を重ねた今も皮脂テカりが気になる」「相変わらずあぶらとり紙が手放せない。このまま私の肌は一生オイリー?」などなど…。乾燥肌とは真逆の悩みを抱える脂性肌。脂性肌にはテカりやメイク崩れなどのデメリットしかないように捉えられがちですが、うれしいことにしわが目立ちにくいというメリットもあるのです。年齢を重ねた肌にとって皮脂はむしろ味方。正しいスキンケア法を身につけて、上手に付き合っていきましょう。

 

肌のタイプは大きく分けて4種類

脂性肌のお手入れ法。オイリー肌はしわになりにくい?! 

あなたは本当に脂性肌?

一般的に肌タイプを示す言葉には「普通肌」「乾燥肌」「脂性肌」「乾燥性脂性肌」があります。これらは角層の水分量と肌表面の皮脂量で分けられるのですが、効果を得るには、自分の肌タイプに合ったお手入れであることが大前提です。そこで本題に入る前に、肌タイプについておさらいをしておきましょう。4種類のほかに、特定の物質に反応してしまう「アレルギー(敏感)肌」もありますが、水分量と皮脂量の関係とは異なるため、ここでは外します。

普通肌

みずみずしく、皮脂の分泌も多過ぎず少な過ぎない肌である普通肌は、水分量と皮脂量のバランスが取れた状態を指します。トラブルも少なく、すこやかで、理想的な肌状態といわれます。そう、肌は“普通“がベストなのです。

乾燥肌

水分量も皮脂量も少ない「乾燥肌」は、日本人に最も多いとされる肌タイプです。乾燥によって肌のバリア機能が低下しているので、より水分が蒸発しやすく、小じわも目立ちがち。外的刺激でダメージを受けやすいのも乾燥肌の特徴です。

脂性肌

乾燥肌の対極にあって水分量、皮脂量とも多いのが「脂性肌」です。「皮脂量がどれだけ多ければ脂性肌」といった指標はありませんが、テカりやベタつきが起こりやすい特徴があります。外的刺激には強く丈夫な肌といえますが、メイクが崩れやすく、毛穴の開き、詰まり、黒ずみが気になりがち。ニキビや吹き出物のトラブルを繰り返しやすい肌タイプです。

ここで注意したいのが、乾燥している部分と脂っぽい部分が混在している「混合肌」です。Tゾーンはベタつくのに頬やフェイスラインは乾燥している状態は、典型的な混合肌ですが、鼻の周りだけテカテカで額は突っ張るほど乾くという人もいます。このことから分かるのは、乾燥肌と脂性肌は共存するということ。混合肌はテカりのゾーンが広いと一見脂性肌のようですが違うのです。

乾燥性脂性肌

「乾燥性脂性肌」は水分量が足りていないがために肌が危険を察知して、これ以上の水分の蒸発を抑えようと、必死に皮脂を分泌している状態です。テカりやベタつきのせいで勘違いしがちですが、「脂性肌」とは異なります。問題は皮脂ではなく水分不足。それなのに、せっせとあぶらとり紙を使ったり、洗浄力の強い洗顔料で洗ったりしているため、皮脂はますます頑張って分泌を強化してしまいます。別名「インナードライ」または「隠れ乾燥肌」とも呼ばれます。

脂性肌のメリット・デメリット

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ここまでで同じベタつきでも、脂性肌と混合肌、さらに乾燥性脂性肌は似て非なるものだと理解できましたか?ここからは「脂性肌」について、ぐっと掘り下げていきましょう。

まずは、脂性肌のメリット・利点についてお知らせしましょう。「テカる」「ベタつく」「化粧が崩れる」「毛穴を詰まらせる」など、とかくデメリット・欠点のほうが目立ってしまう脂性肌ですが、皮脂膜によって水分の蒸発を防ぐことができるため、しわがつくられにくいというメリットがあります。なぜなら、しわの大きな原因は乾燥だからです。また、いくら脂性肌であっても20代の頃ほどの皮脂量ではありません。そのため、つややかな印象を与えることができるのも40代以降の脂性肌といえるでしょう。

そうとはいえ、皮脂は空気に触れれば次第に酸化して過酸化脂質へと変化し、肌にダメージを与えるようになります。過酸化脂質は老化の原因となる活性酸素を発生させるだけでなく、多くの肌悩みを引き起こします。酸化した皮脂が毛穴の中で固まれば、肌が全体的にくすんで見えるようにもなるので、脂性肌はメリットがあるからと放置することは得策ではありません。

皮脂の分泌に影響与えるのは、男性ホルモン

水分の蒸発を防いで、外の刺激から肌を守るためには必要な皮脂。その分泌に大きな影響を与えているのは「テストステロン」です。テストステロンは男性ホルモンの一種。男性の肌が脂っぽいのはほとんど宿命ともいえますが、女性も無関係ではいられません。テストステロンは卵巣や副腎から分泌されているからです。しかも生活習慣やストレスなどの影響を受けやすいのがこのホルモン。脂性肌は遺伝的要因が大きいといわれていますが、脂性肌を悪化させる要因は、偏った食生活、ストレス、間違ったスキンケアでもあるのです。心当たりはありませんか?

皮脂の分泌を促してしまう、脂性肌NG生活

脂っこい食事

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脂質を過剰に摂取すると、皮脂の分泌が過剰になるといわれています。脂肪分をたっぷり含んだ肉類を食べることが圧倒的に多かったり、油で揚げたスナック菓子やファストフードを頻繁に食べていたりすると、やはり皮脂の分泌は多くなります。また、見落とがちなのは糖分です。体は血糖値が急に上がると「インスリン」を分泌します。分泌されたインスリンが皮脂線を刺激して、皮脂の分泌を促進させます。つまり、血糖値を急激に上げる食品(高GI食品)を摂取することも皮脂の分泌を促してしまうのです。高GI食品には、小麦粉、白米、加工されたパンや麺類、もちろんケーキ、クッキー菓子類なども含まれています。

ストレス

皮脂の分泌には男性ホルモンが関わっていることは、すでにお伝えしましたが、リラックスできない状態が続いて交感神経が優位になると、男性ホルモンが多くなります。ストレスも副腎から男性ホルモンを分泌させ、皮脂の分泌を促進させます。

睡眠不足

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睡眠が十分に取れていないと、肌のターンオーバーのサイクルが乱れます。その結果、バリア機能が低下。そのため外部の刺激から肌を守ろうと、皮脂をたくさん分泌してしまうのです。

間違ったスキンケア

特に不健康な生活をしているわけでもないのに、テカりやベタつきが気になる場合は、そもそものスキンケア方法が間違っているかもしれません。具体的には、皮脂を取ろうとして念入りに洗ったり、油分が少ないさっぱり感の強い化粧品だけしか使わなかったり。さらには、あぶらとり紙で頻繁に、念入りに皮脂を取るなどです。これらの方法は一時的に皮脂が抑えられるだけで、根本的な解決にはなりません。むしろ強い洗顔や刺激によってバリア機能が低下することで、必要以上の皮脂が分泌されてしまいます。

脂性肌の改善策 スキンケア3つのポイント

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1. 皮脂を取り過ぎない

皮脂が気になるからといってゴシゴシ洗ってしまうと、余計に皮脂を分泌して悪循環を招きます。洗顔は優しく丁寧に行いましょう。間違っても皮脂を根こそぎ取ろうと思わないこと。テカりが気になるからと、あぶらとり紙を一度に何枚も使っていませんか?あぶらとり紙の使い過ぎによって、脂性肌が乾燥性脂性肌になってしまうこともあります。

2. 洗顔を見直す

現在使っている洗顔料の洗い上がりはどのような感じでしょうか?さっぱり感は強いけど、やや突っ張ったように感じるなら、洗浄力が強い可能性があります。大切なうるおいと必要な皮脂を残す洗顔料を選びましょう。また、洗い方も重要です。摩擦となる洗顔ブラシやタオルで強くこするなど、ゴシゴシと洗顔してはいませんか?毛穴汚れや古い角質を吸着して落とすことができるクレイ洗顔は、脂性肌にもおすすめの洗顔法です。

3. 保湿の徹底

洗顔後は必ず保湿を行いましょう。皮脂の分泌=保湿ではないので、水分はきちんと補給する必要があります。20代では20%はあった角層の水分が40代になると10%にまで減るともいわれています。皮脂対策に気をとられて、保湿を怠るのは本末転倒です。元々、丈夫であることが特徴の脂性肌。スキンケアを正しく行うことで、若々しい肌を保ちましょう。脂性肌でも皮脂膜が形成されるには2~3時間はかかりますので、与えた水分が蒸発しないように少量のクリームを塗っておきたいものです。

脂性肌を改善する4つの生活習慣

1. 脂っぽい食べ物を控えた食習慣

気にするべきは、脂質を多く含んだもの。とはいえ、制限の多い食生活はストレスになりかねません。ランチのハンバーガーを蕎麦にする、野菜を食べることを意識する、血糖値を急激に上げるGI食品(小麦粉、白米、加工されたパンや麺類、ケーキ、クッキーなど)をできるだけ避けるなど、できることから始めましょう。逆に積極的に摂取したいのは、ビタミン類です。

ビタミンB2

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【ビタミンB2を含む食品】卵、乳製品・納豆・豚肉など
【ビタミンB2の脂性肌への効果】皮膚の細胞の再生や粘膜の保護に働く、水溶性ビタミン。

ビタミンB6

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【ビタミンB6を含む食品】レバー、ささみ、さば・さんまなどの魚類、小麦胚芽、玄米など
【ビタミンB6の脂性肌への効果】肌のバリア機能を高め、肌荒れやニキビを防ぎます。

ビタミンA(β-カロテン)

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【ビタミンAを含む食品】ブロッコリー、ニンジン、カボチャなどの緑黄色野菜
【ビタミンAの脂性肌への効果】皮膚や粘膜を保護する働きがある脂溶性ビタミン。新陳代謝を促し、肌のハリとうるおいを保ちます。

ビタミンC

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【ビタミンCを含む食品】イチゴ、ミカンなどの果物、ジャガイモなど
【ビタミンCの脂性肌への効果】コラーゲンの生成やストレスの緩和に必要なビタミン。

ビタミンE

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【ビタミンEを含む食品】アーモンド・ピーナツ、アボカドなど
【ビタミンEの脂性肌への効果】血行を良くし新陳代謝を高め、肌のキメを整えます。

2. 自分にあった方法でストレスを発散

皮脂の分泌を過剰にしないためにも、必要となるストレスの解消。全ての人におすすめのストレス解消法の第一位は「睡眠」です。寝るのが一番ですが、ここではストレスのタイプ別に解消法を紹介します。

ストレスが体の変化として現れてくるタイプ

【ストレスの傾向】病気ではないものの、めまいや吐き気、動悸となって現れがち。

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【ストレス解消法】抑え込んでいる気持ちを解放させるべく、自分を充分にいたわることが一番のストレス解消法です。瞑想もおすすめ。

原因不明の不調に悩まされるタイプ

【ストレスの傾向】疲労感や目の疲れ、不眠のような原因不明の不調に悩まされることが多く、体の不調がさらなるストレスを生みがち。

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【ストレス解消法】入浴や散歩などで、リラックスできる時間を意識的に持つ。腹式呼吸もぜひ。

憂鬱な気分に陥るタイプ

【ストレスの傾向】自己評価の低い人に多いのがこのタイプです。

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【ストレス解消法】軽く体を動かしたり、買い物に出かけたりなど、こまめな気分転換が効果的。自分の働きを認めることも大切です。

イライラタイプ

【ストレスの傾向】怒りや不満を何かにぶつけたくなるタイプ。

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【ストレス解消法】深呼吸を心がけ、思い切り運動しましょう。カラオケが好きな人は、熱唱も効果的です。

3. あぶらとり紙は一度に1枚ずつ

皮脂を簡単に取り除くことができるあぶらとり紙。「肌によくない」「皮脂を取り過ぎる」などといわれることもありますが、正しい使い方をすれば脂性肌にはうれしい効果が期待できます。ただし、使う枚数は一度に1枚ずつ。あぶらとり紙を肌に当てたら、指で優しく押さえて不要な皮脂を吸着させます。乾燥しやすい頬は、ベタつきが気になるときのみ使うようにしましょう。

4. 軽やかなメイクでさっぱり肌へ

脂性肌は油分が多いファンデーションを使うと、皮脂とファンデーションの油分が混じり合ってしまい、ぬかるみのような状態になりがちです。ベースメイクには、できるだけ油分を抑えたものを選びましょう。タイプとしては、パウダリータイプがおすすめです。なかでも皮脂コントロール成分が配合されているものは、余分な皮脂を吸収し、テカりを防いでくれます。肌にしっかり密着しやすいのも魅力です。

一方、毛穴、シミ、ニキビ跡といったお肌の悩みをカバーするのを重視したい場合は、クリームやリキッドタイプの方がベターです。ニキビや吹き出物などの肌トラブルを抱えがちな人は、肌への負担が少ないミネラルファンデーションもおすすめです。ミネラルタイプは水分や油分を含まず、天然鉱物で作られたファンデーションで軽い付け心地が特徴です。

テカりを艶に!

若い頃はニキビに悩まされる人も少なくありませんが、小じわの悩みが少なく、年齢が上がると逆にオイリーで良かったという人もいる「脂性肌」。しっかり水分を補うスキンケアは基本です。うれしいことに、水分が足りている脂性肌は、改善しやすい肌タイプといえます。それぞれのタイプにあったスキンケアでテカりを艶に変えて、脂性肌のメリットを享受していきましょう。

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