進行する可能性大! 秋は「たるみ・ほうれい線対策」強化シーズン

強烈な紫外線からは開放され、かといって冬ほど湿度は低くない10月、11月。過ごしやすさのあまり、油断しがちなのが秋のスキンケアです。夏のダメージが現れるのはこれから。以前「夏だるみ」の記事を紹介しましたが、一年のスパンで考えた時、たるみが進行するのは秋。つまり、対策を強化したい季節が今の時期なのです。さっそく「たるみ・ほうれい線対策」を行いましょう。スキンケアはもちろん、マッサージ、ライフスタイルと3方面でアプローチする対策についてお知らせします。

 

ほうれい線は「たるみ」の一種

映画やドラマのメイクでも、老け顔をつくる上で欠かせないのが“たるんで見せること”。 なかでも「ほうれい線」は、加齢の象徴。園児たちも、おじいさん、おばあさんの絵を描く時、先生が指導せずともほうれい線を入れます。ほうれい線は頬の肌組織が垂れ下がることによってできる“境界線”。笑いじわの深化版と思っている人がいますが、たるみによって生じる皮膚の溝です。実は「線」と呼ぶのは、しわではないからなのです。唇の両脇から顎にかけて現れるマリオネットラインも、目の下から頬の中心に向かって斜めに走るゴルゴラインも、「線」ですから、たるみがもたらす現象です。

たるみ・ほうれい線の主な原因

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1.弾力を失って皮膚が緩む。最たる要因はUV-A

頬が垂れ下がることによってほうれい線の延長や深化にもつながるたるみ。最たる要因は、紫外線UVAによるコラーゲンやエラスチンの破壊です。UV-Aは肌の真皮層にまで届くと考えられている波長の長い紫外線。窓ガラスも容易に透過して部屋の中にも入ってきます。しか10~3月は比較的照射量が少ないUV-B(日焼けを起こす紫外線)に対して、季節を問わず一年を通してかなりの量で注がれているのがUV-A。肌に与える影響は深刻です。

2.加齢による筋肉の衰えと、皮下脂肪の肥大

何も手立てを打たなければ、筋肉も徐々に衰えていきます。それは体だけではなく顔も同じです。顔には30種類以上の表情筋がありますが、無表情は筋肉が使われていない状態。最近はスマホの見過ぎも表情筋の衰えの一因といわれています。ほとんど無表情で下を向いているからです。同時に、代謝が落ちて顔にも脂肪がつきやすくなるのが40代以降。その分皮膚が支える重量が増え、負荷がかかります。しかも顔の筋肉が衰え、真皮の弾力も低下したのでは、重力に負けてたるんで当然というわけです。さらに長い目で見ると、顔の骨も加齢の影響を受けて縮みます。つまり、皮膚を含む外側の組織は余り、さらにたるんでしまうのです。

3.乾燥も注意すべきポイント

乾燥もターンオーバーのリズムを乱し、バリア機能の低下へつながり、ハリを失う原因になります。乾燥は表皮のことと捉えがちですが、表皮が乾燥すると真皮層も水分を十分に保つことが難しくなり負担がかかります。乾燥によって新陳代謝が低下すると、真皮のコラーゲンのコンディションにも影響します。コラーゲンがしなやかさを失う、新たなコラーゲンがつくられづらくなるなどです。しかもバリア機能が低下した肌はとても無防備。外部からの刺激を受けやすい状態で、その先に待ち受けているのはさらなる乾燥や真皮へのダメージ。「自分は乾燥肌だから」と、乾燥状態がスタンダードになってしまっている人は少なくありません。

4.血行不良による栄養不足

真皮のハリ、弾力は毛細血管から届く栄養が行き渡って生まれます。くすみや目の下にくまも末端まで血液が届かず、新陳代謝が滞っている証拠です。血管を収縮させて血行不良を招く「冷え」も、肌にとってダメージしかありません。

5.頭皮のダメージも顔のたるみに関係あり

お手入れの方法が違うので、顔と頭は別のものと捉えがち。でも顔の皮膚と頭皮に境界線はなく、つながっています。ダメージのない健康な頭皮や頭の筋肉は、顔の皮膚を引っ張り上げることに実は大いに影響しています。抜け毛や枝毛など、髪にダメージがある人は、土台である頭皮や頭の筋肉がダメージを受けている可能性があります。

秋にたるみ・ほうれい線が進行する理由

「肌は季節を後追いする」。この言葉を聞いたことがある人は多いと思います。 例えば、紫外線量は急増しているにもかかわらず、一年のうちで春先の肌が最も明るいといわれるのも、冬を後追いしているからです。つまり夏の影響が肌に現れるのは秋。秋の気配を感じると、なんだか老けたように感じるのもそのためです。実際秋は一年で一番エイジングが加速しやすい季節なのです。夏の間、強い紫外線に晒されて、エアコンの乾燥によって蓄積されたダメージが一気に肌に現れてくるから。「夏だるみ」を「本だるみ」にしないためにも、お手入れを頑張りたい季節、それが秋です。

たるみ・ほうれい線の目立たない肌を手に入れるには?

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スキンケア編

①基礎化粧品を見直してみる

選んだ化粧品の成分が肌に合う、合わないはありますが、エイジング効果の観点からは、何を使っても大きな差はないのが20代の肌。なぜなら、自らうるおう力、ハリや弾力をキープする力が十分あるからです。ところがそうはいかなくなるのが30代以降。年齢に合わせてコスメのレベルを少し上げることは、決してマイナスにはなりません。とくに、5年後、10年後の肌のためにも真摯に取り組みたいのがたるみ・ほうれい線ケアです。

②紫外線対策と保湿はたるみケアの基本

真皮にダメージを与えないためにも、心得たいのが通年の紫外線対策。日差しが弱まる秋も紫外線UV-Aは十分に注がれています。化粧下地やファンデーションにもUVカット機能があるものを使い、紫外線ケア続けていきましょう。そして保湿で意識したいのが肌を内側からうるおすこと。そのためには浸透力の高い製品を選んで、顔全体にハリをもたらすように導くことです。コラーゲンやエラスチン繊維、ヒアルロン酸などを生み出す線維芽細胞を活性化する「レチノール(ビタミンA)」も、抗酸化成分のビタミンCも肌に浸透してこその効果です。

マッサージ編

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マッサージを取り入れて引き締め&リフトアップ

たるみ・ほうれい線対策のもう一つの柱は、マッサージです。リンパや血液の流れをスムーズにするマッサージは、肌の引き締めやリフトアップが期待できます。効果的なのは、たるみが気になる箇所だけでなく、顔全体~耳の後ろまでリンパを流すことを意識してマッサージすること。たまった老廃物も、たるみをもたらす要因の一つといわれています。ただし、力加減には要注意です。ホームケアでのマッサージは、摩擦で色素沈着を起こさないよう「力を入れずに優しく」を心がけましょう。また、スマホを見た後やあまり人と話をしなかった日は、表情筋が凝り固まっていますので、しっかり動かしてほぐす習慣を。顔の皮膚とつながっている頭皮のマッサージもぜひ習慣に。

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【リンパまで流すマッサージ法】
➀ 両頬に触れた左右の手を耳の方へすべらせます。
➁ 左右の手で顔を包むように。
➂ 首を挟むように手を耳の前に添えます。
➃ 顎を少し上げます。
➄ その手を下へすべらせます。
➅ サイドから見た状態です。
➆ そのまま鎖骨まで手をすべらせます。
➇ サイドから見た状態です。リンパまで流すことを意識しましょう。

 

マッサージの方法はこちらの動画からもご確認いただけます。

ライフスタイル編

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バランスの取れた食事・質の高い睡眠をしっかり

スキンケアや紫外線対策などの外からのケアの効果を出すためには、生活習慣の見直しも必要です。長期的には肌のたるみ・ほうれい線対策には欠かせない要素だからです。化粧品のコラーゲン成分はあくまでも保湿成分。そのままコラーゲンになるものではありません。やはり栄養バランスの取れた食事は美肌の基本。コラーゲンは意外にも身近な食品にも多く含まれています。下記を参考に、普段の食生活で意識して食べるようにしたいですね。また、コラーゲンを取る際にはコラーゲンの合成に必要なビタミンCも併せて取るようにしましょう。付け合わせとして食べると無理なくビタミンCを摂取することができるのでおすすめです。

【積極的に取りたいコラーゲンを多く含む食材】
●ハモ ●ウナギ ●牛肉(特にスジ肉) ●鶏肉(特に軟骨や砂肝、手羽元) ●豚肉(特にスペアリブ) ●鶏ガラスープの素 ●鮭(皮付きがベスト)など

【コラーゲンと併せて取りたいビタミンCを多く含む食材】
●赤ピーマン ●黄ピーマン ●芽キャベツ ●柚子皮 ●パセリ ●レモン ●ケール など

 

同時に肌のコンディションを保つには睡眠をおろそかにできません。活性酸素を発生させるタバコも吸わないにこしたことはありません。一服するたびにコラーゲンの生成に必要なビタミンCを破壊してしまいます。

秋こそ、肌への意識を高く!

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秋のたるみ・ほうれい線対策は、今後の肌状態を左右する上でもとても大切だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。秋こそ、スキンケア、マッサージ、ライフスタイルと肌への意識を高く持つお手入れをしなくてはいけないのです。冬の乾燥に耐える肌の強さを培うためにも、秋のスキンケアで夏のダメージを払拭し、美しい肌を目指していきましょう。

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