肌が最もたるみやすいのは夏! 後悔しない対策はコレ

日焼けやシミなどの肌ダメージにつながる紫外線。「日焼け止め」と「美白ケア」は、夏のお手入れの常識になりました。一方で、あまり知られていないのが「夏のたるみ」です。「たるみ=エイジング」のイメージがありますが、追い打ちをかけるのが「夏」という季節。春夏秋冬、四季の中で肌が最もたるみやすいのは夏なのです。美白ケアに集中するあまり、たるみケアをおろそかにはしていませんか?秋冬も美しい肌であるために、夏のたるみの原因と対策についてご紹介していきます。

夏のたるみはこうして起こる!

1 最たる要因はUVA

「確かに暑いと毛穴も開くし、肌もだらけがち」と、まるで夏季限定のダメージのように捉えられがちな「夏の肌だるみ」。涼しくなれば戻ると思っている⽅も多いですが、答えはNO!そのまま放置すれば、老け顔の代表「ほうれい線」にも繋がっていく怖い存在なのです。

では、なぜ夏の肌はたるみやすいのでしょうか?一番の要因は、紫外線UVAによるコラーゲンやエラスチンの破壊です。私たちが「紫外線」の3文字から真っ先にイメージするのは日焼けやシミですが、それは紫外線UVBの仕業。地表にはもう一つ、紫外線UVAが降り注いでいます。

紫外線のUVBとUVA、もう一度おさらいしてみましょう

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UVBは主に表皮で吸収されて、サンバーンを起こす波長の短い紫外線です。一方UVAは波長の長い紫外線で、肌の土台である真皮層にまで達すると考えられています。しかもUVAの方は圧倒的に照射量が多く(約9割がUVA)、窓ガラスさえも透過します。そのため肌に与える影響は深刻。肌のハリや弾力を生む真皮層のコラーゲンやエラスチンなどをつくり出す線維芽細胞に損傷を与えます。また、紫外線を浴びると活性酸素が大量に発生してしまうため、すでにあるコラーゲンやエラスチンも固くなり、ハリや弾力を保つ力がダウン。そして、たるみへと繋がってしまうのです。

2 夏の肌は、思っている以上に枯れている

紫外線と並んで、気をつけなければならないのが「乾燥」です。日本の夏は湿度が高いため肌の乾燥を感じにくく、汗や皮脂により、むしろうるおっていると思いがちです。でも実は、汗や皮脂のせいで、汗をかけばかくほど、肌の水分も一緒に奪われてしまうのです。肌の内側は乾燥し切っていることが多いのが、夏の肌の実情です。

しかも、ベタつくからと夏はパスしがちなのが「クリームなどで蓋をする」お手入れ。化粧水や美容液で「水分」を入れ込んでも、クリームなどでフタをしなければ、うるおいはどんどん逃げてしまいます。エアコンによる空気の乾燥は夏も冬も容赦なく、肌の内部から水分を奪っていきます。皮脂膜だけでは、なかなかうるおいを守り切れないのが大人の肌なのです。

3 水分が足りないと、肌のバリア機能も低下

さらに追い打ちをかけるのが、乾燥によるバリア機能の低下です。そしてバリア機能が低下した肌はとても無防備。外部からの刺激である紫外線の侵入もたやすい状態で、その先に待ち受けているのはさらなる乾燥や真皮へのダメージです。このような負のスパイラルに陥らないためにも、汗や皮脂でうるおっているように思える“偽りのしっとり肌”に惑わされないことが大切です。

4 夏冷えや夏バテもたるみの要因に

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今や35℃の猛暑日もあって、東南アジア級なのが日本の夏。エアコンなしの生活は考えにくいのが現実です。一方で深刻化しているのが、エアコン漬けの毎日がもたらす「冷え」です。生足で過ごしていたり、冷たいものを飲み過ぎたり、シャワーだけの入浴をすることなども、「冷え」を加速させている可能性があります。

血管を収縮させて血行不良を招く「冷え」は、肌にも悪影響を及ぼします。栄養が届かなくなり、代謝の低下を引き起こし、新しい細胞を生む力が弱まってしまうからです。ただでさえ暑さからくる食欲不振で栄養が偏りがちな夏。紫外線UVAによって破壊されたコラーゲンやエラスチンを修復する力もダウンしてしまいます。

また冷え過ぎの室内と暑い戸外との温度差は、自律神経の乱れにもつながるため、夏の肌はターンオーバーも乱れがち。汗によるミネラル不足も十分に考えられるのが夏の肌なのです。だからといって「汗をかきたくないから」と体を動かさなければ、血行不良が加速。日中の活動量の少なさは寝つきの悪さにもつながります。

原因が分かれば、対策あるのみ

ここまで「夏のたるみ」を引き起こす原因をご紹介してきましたが、ここからは秋になって後悔しないための対策をお知らせしましょう。ポイントは9項目。簡単にできることからスタートするのが習慣にするコツです。ぜひ、今日から始めてください。

1 UVAのことをしっかり考えた紫外線ガード

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「日焼け止め」という言葉から、日に焼かないことに一生懸命になりがちですが、UVBとUVAの両方から肌を守ってこその紫外線ケア。たるみを寄せ付けないためにはUVAからガードしなければなりません。日焼け止め乳液やファンデーションなど、その化粧品にどれほどUVAカット効果があるかは、+の数で示されます。そしてUVBは10月~2月にガクっと減るのに比べて安定して降り注いでいるのがUVA。コンビニへの買い物、朝の通勤や洗濯物干しといった、ほんの少しの時間でも油断はできません。

またUVAは窓ガラスを透過するため、部屋の中であろうと車の中であろうと、日焼け止めはマストです。UVカット加工が施されたカーテンや、窓に貼れるUV カットフィルムの活用もおすすめです。

【UVAカットの目安】

PA+ 効果がある
PA++ かなり効果がある
PA+++ 非常に効果がある
PA++++ 極めて高い効果がある

 

2 保湿重視のスキンケア

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たるみを防ぐには、保湿の徹底が不可欠です。保湿成分たっぷりの化粧水を選び、丁寧にハンドプレスをしながらしっかり内側まで浸透させましょう。優れたリフトアップアイテムも、肌がうるおってこその効果。乾燥した肌に与えても染み渡っていきません。そしてお手入れの仕上げにはクリームでフタをすることも忘れずに。また、思いのほか乾いているのが首です。顔をケアした後(忘れないように顔の前でもいいですね!)の手で、そのまま化粧水や美容液、クリームを首にもしっかりなじませるようにしましょう。

3 続けられる簡単マッサージをプラス

首のリンパに老廃物を流す動作や、ほうれい線を持ち上げるような動作は、簡単に取り入れられるものの一つです。 マッサージの前には、マッサージクリームなどで肌の滑りをよくしておくことが鉄則です。

4 バテない体で、良好な血行をキープ

①エアコンは「寒い」と感じない温度が理想

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体感温度は人それぞれ。エアコンの温度は自宅では好きに設定できても、オフィスや外出先ではそうはいきません。はおりもの、膝掛け、薄手の腹巻き、レッグウォーマーなどを味方に、自衛策で調整しましょう。特に腹巻きは効果的です。腹部を温めると全身の温度も上昇しやすくなるからです。また太い血管が集中している首と手首と足首を冷やすと、全身に冷たい血液が巡ってしまいます。冷房の効いた室内では、3つの首を時々回すことを習慣にしたいものです。つま先とかかとの上げ下げも、ポンプの働きで血流がよくなります。

②体の芯を冷やさない食事

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エアコンが効いた場所で冷たいものを食べたり、飲んだりすることは体の内と外の両方から急速に冷やすことになります。体を温める食べ物を「温性食物」といいますが、エアコンの効いた室内では、少し汗ばむくらいの温かい食べ物を摂った方が体は喜ぶもの。飲み物も同様です。たとえば「ネギ」「ショウガ」「ニンニク」「タマネギ」「カボチャ」「チーズ」など。香辛料にも、同じ効果があります。食事を抜くとカロリー不足から体が冷えやすくなり、ビタミン不足からだるさや疲れが助長されてしまうので、温かい食べ物を少量でも摂るようにしましょう。

また夏は喉越しの良い素麺など、炭水化物だけで食事を済ませてしまうことも多いですよね。炭水化物の代謝にはビタミンB1が必要で、不足すると疲れやすくなります。炭水化物の多い食生活で夏バテを加速しないためにも、夏こそ糖質オフを心がけましょう!

③常温でこまめに水分補給

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体の内側をうるおすためには、水分をしっかり補うことも大切です。ただし冷たいドリンクを一気にゴクゴク飲むことはできるだけ避け、体に吸収されやすい常温でこまめに飲むのが理想的です。麦茶は血液を促す効果や抗酸化作用が期待できますよ。カフェインやアルコールは脱水作用があることを、頭の片隅に。

④適度に体を動かす生活

暑くて動くと疲れるし、汗もかきたくないからと運動を控え、体をいたわる行動が、血行不良を引き起こし、冷えやコリを加速させることは大いに考えられます。適度に体を動かし汗をかくと自律神経も活発になり、汗腺の働きも正常になります。運動によってエネルギーを使うことで、食欲促進や睡眠の質のアップも期待できます。

⑤シャワーだけで済ます時こそ、ひと工夫

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夏でも湯船に浸かるにこしたことはありません。水圧によって血流もよくなります。シャワーで済ませてしまう場合は、ただ浴びるのではなく体を効率よく温めるポイントを狙い打ちしましょう。3大ポイントは大動脈が走っている「首の後ろ」、冷えを感じやすい「足首から足先」、多くの血管が通っている「お尻の上」。足は洗面器で足湯にすると、なお効果的です。

⑥脳の温度を下げて眠りにつく

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睡眠のサイクルが乱れると、肌のバリア機能が低下して肌のうるおいも損なわれます。質の良い睡眠は美肌の基本です。寝苦しい夏はエアコンをかけたままベッドに入る人も多いと思いますが、体を冷やし過ぎると熟睡できないので、寝るときは「頭を冷やし、体は冷やし過ぎない」工夫が必要です。アイス枕などで後頭部を冷やすのは効果的ですが、首は冷やさないようにしてくださいね。

夏を制すものは秋冬の美肌を制す!

いかがでしたか?夏をどのように過ごすかで、秋から冬の肌が決まるともいわれています。憎きほうれい線にもつながっていく「たるみ」を進行させないためにも、夏の過酷な環境から肌を守って、ダメージに負けない健康美肌の基盤を築いていきましょう。

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