美肌づくりを食卓から! 野菜たっぷり、ボルシチのレシピ

日本の食材とフランスの技法を掛け合わせたチョコレートを手がける、ウクライナ出身のショコラティエ、アレクサンドラ・ホシさん。そんな彼女が、すこやかな肌のためにおすすめしてくれたのが、故郷の家庭料理「ボルシチ」です。
鮮やかな赤色が印象的なボルシチは、ビーツをはじめ、さまざまな野菜をたっぷり使う煮込み料理。今回は、アレクサンドラさんが家庭で作るレシピとともに、材料に含まれる美容にうれしい栄養素をご紹介します。
本場ウクライナのボルシチ
鮮やかなルビー色と食欲をそそる香りが特徴のボルシチは、ウクライナで古くから親しまれてきた家庭料理。家庭ごとに受け継がれるレシピがあり、肉を使わないものから、豚肉や牛肉を加えたものまで、その作り方はさまざまです。
アレクサンドラさんのレシピは、やわらかな豚肉に、ビーツやトマト、ジャガイモ、キャベツ、赤インゲン豆などを組み合わせた、具だくさんの一皿。素材それぞれの風味や食感が重なり、奥行きのある味わいを生み出します。
ウクライナでは、家族や大切な人と食卓を囲む温かなひとときを象徴する料理でもあるというボルシチ。そんな故郷の味を、ぜひ楽しんでみてください。
ボルシチ<材料 6~8人分>
- 豚肉(ロースまたはヒレ肉)・・・約900〜1,360g
- ビーツ・・・250g
- ジャガイモ・・・約450g
- タマネギ・・・大1個
- ひまわり油(サラダ油でも代用可)・・・80ml
- ニンジン・・・大1本
- トマトピューレ・・・約680g
- トマト 5個、または缶詰トマト・・・800g
- 水・・・約2L
- キャベツ・・・中サイズ約1/2個
- 赤インゲン豆(水煮)・・・1缶※
- チキンブイヨンペースト・・・大さじ1
- 砂糖・・・大さじ2〜3
- 酢(色の薄いもの)・・・大さじ1〜2
- 塩・・・適量
- 粗びき黒コショウ・・・適量
- チリフレーク・・・お好みで
※アメリカの一般的な缶詰(内容量約425〜440g)を目安にしています。内容量には煮汁も含まれます。
【A】
【盛り付け用】
<作り方>
おいしく楽しむポイント
アレクサンドラさん流のボルシチは、スパイスの使い方もポイント。コリアンダーやパプリカが豊かな香りを添え、ニンニクが味に深みを与えます。さらに、酢で味を引き締め、砂糖でトマトの酸味とビーツの自然な甘みを調整します。少しずつ加えながら、好みの味に仕上げるのがコツです。
また、ボルシチは作り置きにもぴったり。時間を置くことで味がなじみ、より一体感のあるおいしさになるそうです。食べる前に温め直し、サワークリームとフレッシュハーブを添えてみてください。
肌の健康を支える、ボルシチの野菜たち
ボルシチの魅力は、おいしさだけではありません。色とりどりの野菜には、肌の健康維持に役立つビタミンや、植物由来のさまざまな成分が含まれています。なかでも注目したいのが、鮮やかな赤色のもとになる成分や、皮膚・粘膜の健康に関わる栄養素。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ビーツ|鮮やかな赤色に秘められた抗酸化成分

ボルシチを象徴する野菜といえば、ビーツ。深い赤紫色の正体は、主に「ベタレイン」と呼ばれる天然色素です。
ベタレインには抗酸化作用があることが研究で報告されており、体内で発生する活性酸素との関係から注目されています。活性酸素は本来、体に必要な働きも担っていますが、過剰になると細胞に酸化ストレスを与え、肌のエイジングにも関わると考えられています。
こうした酸化ストレスへの働きが期待されるベタレインは、すこやかな肌を保つためにも注目したい成分。ビーツには葉酸やカリウムなども含まれており、美容と健康の両面から積極的に取り入れたい野菜のひとつです。
トマト|リコピンで、紫外線ダメージに負けない肌づくりを意識

トマトの赤色を生み出す「リコピン」は、カロテノイドの一種。優れた抗酸化作用をもつ成分として知られ、紫外線による肌へのダメージとの関係についても研究が進められています。肌の酸化ストレスを抑える働きが期待されており、すこやかな肌を保つために積極的に取り入れたい成分です。
リコピンは脂溶性のため、油と組み合わせることで吸収されやすくなるのも特徴。トマトを油で炒めた野菜と一緒に煮込むボルシチは、調理法の面からも理にかなった一皿です。
ニンジン|β-カロテンが皮膚や粘膜の健康維持をサポート

ニンジンのオレンジ色のもとになるのが「β-カロテン」。体内で必要に応じてビタミンAに変換される、プロビタミンAの一種です。
ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つために欠かせない栄養素。肌の表面を構成する細胞の働きにも関わっており、すこやかな状態を維持する上で重要な役割を担っています。
β-カロテンも脂溶性なので、油を使った料理と相性がよい成分。ニンジンを炒めてから煮込むアレクサンドラさんのレシピなら、ほかの野菜と一緒に無理なく取り入れられます。
キャベツ|コラーゲンの生成に欠かせないビタミンC

キャベツに含まれる代表的な栄養素の一つが、ビタミンCです。
ビタミンCは、肌のハリや弾力を支えるコラーゲンの生成に必要な栄養素。また、抗酸化作用をもち、体内の細胞を酸化ストレスから守る働きにも関わっています。
また、水に溶けやすい性質があるため、ボルシチのようなスープ料理なら、煮汁に溶け出した栄養素も一緒に摂れるのがうれしいポイント。加熱によって一部は失われるものの、生野菜や果物なども日々の食事に取り入れることで、効率よく補うことができます。
タマネギ|注目のポリフェノール、ケルセチン

タマネギには、ポリフェノールの一種である「ケルセチン」が含まれています。
ケルセチンは、抗酸化作用や炎症との関係について研究されている植物成分です。ただし、通常の食事から摂取する量で、肌にどの程度の効果があるかは十分に明らかになっていません。
タマネギはボルシチの味に深みを与える重要な食材。さまざまな野菜と組み合わせることで、食事全体の栄養バランスを豊かにしてくれます。
ジャガイモや豆類も、見逃せない栄養源
ジャガイモにはビタミンCやカリウム、レッドキドニービーンズには植物性タンパク質や食物繊維などが含まれています。
タンパク質は皮膚をはじめ、体をつくるために必要な栄養素。食物繊維は腸内環境を整えるうえで重要な役割を果たします。
野菜だけでなく、肉や豆類も使うボルシチは、さまざまな栄養素を一度に取り入れられるのがうれしいところです。
毎日の食卓から、健やかな美しさを
スキンケアで肌をいたわるように、毎日の食事でも体に必要な栄養を補うことが大切です。
とはいえ、美容のために特別な食材ばかりを用意する必要はありません。身近な野菜を組み合わせ、いろいろな栄養素をバランスよく摂ることも、健やかな肌を育むための一歩になります。
野菜の甘みと肉のうま味が溶け込んだ、温かなボルシチ。たっぷり作って家族と楽しみながら、体の内側からも美しさを意識してみませんか。
