日本の素材から広がる、美しさとものづくり。 注目のショコラティエに聞く、忙しい毎日のセルフケア

肌に触れるものも、口にするものも。毎日の暮らしの中で手に取るものだからこそ、「何から、どう作られているか」を大切にしたい。
素材を吟味し、手間を惜しまず、品質には妥協しない。そんなビーグレンが大切にするものづくりの姿勢と、どこか通じる女性に南カリフォルニアで出会いました。
ウクライナ出身のショコラティエ、アレクサンドラ・ホシさん。「星ショコラ(Hoshi Chocolat)」を手がけ、日系アメリカ人の夫との暮らしを通して親しんだ日本の食材と、フランスの技法を掛け合わせた独自のチョコレートを生み出しています。
今回は、普段チョコレートづくりに利用しているキッチンを訪問。ショコラティエになるまでの意外な道のりから、日本素材への探究心、ものづくりへのこだわり、そして仕事や子育てに忙しい毎日のセルフケアまで、お話を伺いました。
日本との出会いは、チョコレートより先だった
アレクサンドラさんはウクライナ出身。もともとは歯科技工士として働いていました。日本との縁が生まれたのは、日系アメリカ人の夫との結婚がきっかけだったといいます。
「夫に料理を作りたくて、義母から日本料理を教えてもらうようになりました」
そこから料理の幅を広げ、家族や友人が集まるパーティーでは、料理だけでなくケーキやデザートまで自ら手がけるように。次第に、お菓子づくりにも夢中になっていったそう。
その後、フランスの著名なショコラティエ兼パティシエと出会ったことが、大きな転機となります。お菓子づくりへの情熱について話すなか、自分のケーキを食べて感想を聞かせてほしいと自ら申し出たアレクサンドラさん。その腕前を認められ、彼の元でフランス菓子を学ぶように。さらに彼の紹介をきっかけに、ウクライナ人ショコラティエからチョコレートづくりを学びました。
日本の家庭料理から始まり、フランス菓子、そしてチョコレートへ。さまざまな食文化との出合いが重なり、現在のアレクサンドラさんのスタイルが形づくられていきました。
日本素材から広がる、ひと粒の可能性

「私のスタイルは、“フレンチ・ジャパニーズ・フュージョン”です」
そう話すアレクサンドラさんのチョコレートには、抹茶やユズ、シソ、山椒など、日本人にもなじみ深い素材がたびたび登場します。 日本の食材に惹かれるようになった背景にも、夫やその家族との暮らしがありました。家族や友人を通して質の高い日本食材に触れ、少しずつその奥深さを知っていったそうです。
なかでも「とても難しい素材」と話すのが、抹茶。
「抹茶は、使うものによって新しい組み合わせを考える必要があります。大切なのはブランドではなく、味や草っぽさ、土っぽさ、そのバランス。これまで20種類以上の抹茶を試して、そのうち少なくとも5種類で新しいフレーバーを作りました。 例えば、パッションフルーツと相性がいいものもあれば、フランス産のブルーベリーにほんの少しユズを加えるのが合うものもあります。 違う抹茶を使って、同じレシピを再現することはできません。同じ味にはならないんです」
素材を単なる「抹茶」というひとつの味として捉えるのではなく、一つ一つの個性を見極める。それが、アレクサンドラさんのものづくりです。 だからこそ、素材の品質にも妥協しません。
「ビジネスをしていれば、どうしてもコストを下げたいと考えるもの。でも私は、それをしません。一段安い素材を選んだ瞬間に、自分のプロダクトの価値が失われてしまうとわかっているから。私は職人的なスタイルを続けていきたいんです。少量ずつ作り、できたてを、フレッシュなうちに味わってもらう。私はそれが好きなんです」
次に挑戦したい日本の素材は?

抹茶だけでなく、シソやユズ、山椒など、さまざまな日本素材をチョコレートに取り入れてきたアレクサンドラさん。次に試してみたいものを尋ねると、挙がったのは「甘酒」でした。
「甘酒は甘くて、少しミルキーで、発酵もしています。飲んだことはありますが、チョコレートに使ったことはまだありません。おもしろいものになりそうだと思っています」
そんなアレクサンドラさんが手作りするチョコレートブランド「星ショコラ」を楽しめる場所のひとつが、「パンとエスプレッソと。」レドンドビーチ店です。東京・表参道で誕生した人気のベーカリーカフェで、2025年、南カリフォルニアのレドンドビーチに米国第1号店をオープン。星ショコラはこの場所で定期的にポップアップを行っています。
同店のマネージャーで、アレクサンドラさん夫妻と親交も深い赤野さんは、彼女のものづくりについてこう話します。

「どのお菓子も厳選した素材を使って一から作られていて、一つ一つから情熱と丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。見た目や色使いから味わいまで、全てに素晴らしいセンスとクリエイティビティが感じられる。ぜひ多くの方に味わってほしいです」
忙しい毎日、自分をいたわる時間は?

ショコラティエとしてチョコレートづくりに励む一方、幼い子どもを育てる母でもあるアレクサンドラさん。朝は、家族の支度や子どもの送り出しを済ませてから、キッチンへ。そんな慌ただしい毎日のなか、自分のための時間をどう作っているのでしょうか。
「スキンケアは基本的に夜。朝は本当に簡単に済ませています。夜も仕事が遅くまで続いて、そのまま倒れ込むように寝てしまうこともあります。でも、できるときはアジア式のステップを踏んだスキンケアをするようにしています。私にはそれが合っているんです」
アメリカでは、洗顔後に保湿クリームを塗るだけなど、比較的シンプルなスキンケアをする人も少なくありません。一方、日本や韓国などでは、化粧水やセラム、クリームを順番に重ねるケアが広く親しまれています。アレクサンドラさんも、そんな丁寧なスキンケアがお気に入り。さらに、朝のケアで欠かさないものがあるといいます。
「日中のSPFはマスト。冬でも夏でも、晴れでも雨でも、天気に関係なく使うようにしています」
そんなアレクサンドラさんに今回、ビーグレン製品のなかから、ブライトケアにおすすめのラインをはじめ、ダマスクローズ オイル&セラム、ボディパーフェクションゲルを試してもらいました。
「このセラムは本当にいいですね。疲れて肌がくすんで見えるときや忙しい日に、とても頼りになります。ボディゲルは、似たようなコンセプトの製品を以前にも試したことがありますが、これは驚きました。とても感動しています」
そして、普段からステップを踏んだスキンケアを好むアレクサンドラさんは、洗顔から仕上げのクリームまで、説明に沿って一つ一つ使用してくれました。忙しい毎日に、いくつものステップを重ねるのは大変だったのでは? そう尋ねると、こんな答えが返ってきました。
「確かに、ステップは多いですよね。でも、きちんとケアするだけの価値があります(“It’s worth it.”)」
チョコレートもスキンケアも、日常の中でほっとひと息ついたり、気持ちを明るくしたりしてくれるもの。手間を惜しまないチョコレートづくりと、時間をかけて自分をいたわるスキンケア。一見異なるふたつの世界にも、どこか通じるものがあるように感じられました。
美肌を体の内側から支える、ボルシチ

仕事に子育てにと忙しい毎日を送りながら、明るく輝く姿が印象的なアレクサンドラさん。その美しさの秘訣を尋ねると、挙がったのが毎日の食事でした。なかでも美肌におすすめと教えてくれたのが、故郷ウクライナの家庭料理、ボルシチ。ビーツをはじめ、キャベツやニンジン、タマネギ、トマトなど、さまざまな野菜をたっぷり使った一皿です。
「ボルシチはとてもヘルシー。特にビーツは肌にもいいと思います」
アレクサンドラさんが作るのは、伝統的な家庭料理にひと工夫を加えた、こだわりのボルシチ。その主役となるビーツには、抗酸化作用をもつ色素成分「ベタレイン」が含まれています。さらに、トマトには抗酸化作用で知られるリコピン、ニンジンには体内でビタミンAに変換されるβ-カロテンが豊富です。野菜から摂れるビタミンCは、肌を構成するコラーゲンの生成にも欠かせない栄養素。こうした多彩な栄養をおいしく取り入れられるのも、ボルシチの魅力です。そして、アレクサンドラさんのボルシチには、ちょっと意外な日本とのつながりも。
「義母はボルシチをごはんと一緒に、カレーみたいに食べるんです。最初は『えっ?』と思いました。でも今では、私もパンがないときはごはんと一緒に食べます」
日本の家庭料理から始まったアレクサンドラさんの料理の世界。チョコレートだけでなく、日々の食卓にも、異なる食文化を柔軟に楽しむ彼女らしさが表れています。
アレクサンドラさん直伝!
野菜たっぷり、ボルシチのレシピはこちら >
頑張る女性たちへ。「全て、その価値がある」

最後に、仕事や家族、自分自身のケアなど、毎日たくさんのことに向き合う女性たちへ伝えたいことを尋ねました。少し考えてから、アレクサンドラさんが口にしたのは、力強くも温かな言葉でした。
「その努力には価値があります。人生には価値がある。一生懸命取り組んでいることは、全てやる価値があるし、最後にはきっと自分に返ってきます」
“It’s worth it. Life is worth it.”
素材を選ぶことも、手間をかけてものをつくることも、自分自身をいたわることも。どれも簡単ではないからこそ、時間をかける価値がある。
チョコレートづくりから日々のセルフケアまで。今回の取材を通して見えてきたのは、毎日の小さな選択や積み重ねを大切にすることが、自分らしく輝くことにつながっていくということでした。
Hoshi Chocolat|今後の販売スケジュール
星ショコラのチョコレートは、南カリフォルニア各地で開催されるポップアップで購入できます。
October 31 (Sat)|JAPANOLOGY
11:00 AM – 4:30 PM
MK Studio, Lomita
November 14 (Sat)|JAPANOLOGY
11:00 AM – 4:30 PM
Valley Japanese CC, Los Angeles
November 21 (Sat)|MAISON LA FORET
11:00 AM – 4:00 PM
Courtyard / Marriott, Torrance
November 28 (Sat)|JAPANOLOGY
11:00 AM – 4:30 PM
MK Studio, Lomita
December 5 (Sat)|JAPANOLOGY
10:00 AM – 3:30 PM
Orange Island Culture Salon, Irvine
December 12 (Sat)|JAPANOLOGY
11:00 AM – 4:30 PM
Shumei Pasadena Center, Pasadena
※開催日時・場所は変更になる場合があります。 最新情報は星ショコラのインスタグラムをご確認ください。
取材協力
「パンとエスプレッソと。」レドンドビーチ店
1212 S. Pacific Coast Hwy, Suite 100, Redondo Beach, CA
Instagram:@breadespressoand_la
