未来を見据えて、マイナスイメージ払拭!ひとも地球も救う「昆虫食」

人口減少に危機感を持つ国がある一方で、国連の最新予測によると、世界人口は2030年に約85億人、2050年には97億人にも増えると見込まれています。

世界人口が急増する未来で懸念されているのが「食料不足問題」。
すでに現時点でも、食品ロス問題が叫ばれる先進国とは裏腹に、途上国では飢餓や栄養不良に苦しむ人々が大勢いる食料事情の不均衡さが浮き彫りになっています。

食糧不足の解消手段として開発が進められているものの一つが「昆虫食」です。

なぜ今「昆虫食」が注目されているのか!?
字を見るだけでゾワっとしてしまう虫嫌いな人も多いと思いますが、実食に囚われず、まずは昆虫食が熱を帯びている事情からゆっくりのぞいてみませんか?

次世代フードとして注目されている理由

将来的に食料不足が懸念される背景には、人口増加だけでなく、温暖化の影響による農産物・水産物の資源の減少といった現代的事情も大きく影響しています。

さらに、貧困、絶え間ない紛争、コロナ禍のような世界規模に及ぶ不測の事態なども食料供給に暗い影を落としています。これらの問題を乗り越え、世界の全ての人に安全で栄養価の高い食料を安定供給できるシステムの構築が模索されています。

昆虫食については、まだ100%解明されているわけではなく、現在進行形で研究が進められている分野です。それでも食料不足危機は、世界が直面している深刻な問題。未来の救済食となり得る昆虫の可能性に熱い期待と希望が持たれています。

理由1:栄養価が高い

一般的に、炭水化物が少なく、タンパク質を筆頭に、鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムといったミネラル、良質な脂質である不飽和脂肪と必須栄養素に恵まれています。特に牛や豚など動物性タンパク質に替わる大切なタンパク源としてのポテンシャルの高さは秀逸。タンパク質にはうまみ成分が含まれているので、高タンパクの昆虫食は「美味しく食す」という点においても優れています。

理由2:環境にやさしい

地球温暖化の原因には、乗り物の排気ガスや、石油、石炭、天然ガスを燃やして発生する二酸化炭素、牛など家畜から排出されるメタンガスなどに総称される【温室効果ガス】の増加が大きく関与しています。

世界中の牛のゲップから排出されるメタンガスは、温室効果ガスの4〜5%を占めるともいわれ、昆虫食への移行は温室効果ガスの削減につながると見込まれています。

また、体の小さい昆虫は、育てる環境に広大な土地や施設が必要ないこと、家畜に比べてえさや水の量が非常に少なく済むこと、出荷輸送に伴う排気ガスが削減されるなど、環境破壊に影響する要因を大幅に減らし、環境に配慮した飼育の実現が期待できます。

理由3:生産効率に優れている

室内で養育できるため、気候や緯度に左右されず、世界のどこでも生産可能です。また、成長が早く、短いサイクルで食料として調達ができるなど、世界全体に安定供給できる条件が揃っています。

日本でも古くから親しまれている昆虫食

昆虫食はけして新しいものではなく、昆虫を食べる食文化は昔から世界各地に存在しています。日本でもイナゴやハチの子、ざざむしなどは、信州の郷土料理として古くから親しまれている昆虫食です。

ビギナーにおすすめ!食べやすい昆虫食6選

流通量が少ないため、まだまだ珍味の域を超えていませんが、やがては地球と人類を救うであろうヒーロー食材たち。昆虫食の認知度が上がり始めているアメリカで、手に入れやすく、食べやすいと評されている6種をご紹介します。

※ 昆虫は、エビやカニといった甲殻類の仲間に入るため、甲殻類アレルギーを持つ人は注意が必要です。

1 コオロギ

昆虫食の中でも断トツのハードルの低さを誇るコオロギ。粉末パウダーとして製品に使用されているものも多いため、見た目の抵抗感もなく、海老のスナックによく似た香ばしい味に親しみやすさを感じます。

日本でも大手雑貨ストアからおせんべいやチョコバーに配合されたものが販売されているので、身近でお試しできるようになりました。

コオロギのタンパク質量は牛や豚の約3倍という驚異の高さに、未来の動物性タンパク質の代替え食材として大きな期待が寄せられているのも納得です。

2 ミールワーム

ゴミムシダマシ科の幼虫で、家畜やペットのエサとして使われていましたが、多彩な栄養成分が注目され、昆虫食として普及されるようになりました。昆虫食ビギナーには幼虫の形のままローストされている点がマイナス要素ですが、蒸したとうもろこしやナッツのような風味でカリッとした食感。グロテスクな見た目さえクリアできれば、とても食べやすく美味しいと評されています。

3 シロアリ

家の土台や柱などを食べて被害を及ぼす害虫として知られるシロアリは、実はアリではなく、どちらかというとゴキブリに近い昆虫に属します。アフリカやアジアでは、捕まえて食用とする文化を持つ地域もあります。

シロアリには、骨の発育や、免疫システム、代謝に関与するミネラル成分「マンガン」が豊富と研究結果で明らかにされていますが、驚くべきはそのミネラル濃度の高さです。他の昆虫のなんと100倍もあり、小さな一匹でも丸ごと食べると、過剰摂取で健康被害をもたらす可能性もあると注意喚起されるほど。昆虫の栄養分の高さ、恐るべし!

4 グラスホッパー

グラスホッパーはバッタを指し、日本のイナゴも英語ではグラスホッパーに含まれます。エビに似た味わいで、タンパク質と良い脂肪酸が豊かな低炭水化物のヘルシー昆虫です。推したい特徴は、オレンジジュースの5倍といわれる抗酸化成分の含有量。抗酸化力に優れたグラスホッパーには高い美容・健康効果も期待できます。

5 ブラックソルジャー

昆虫食としてはまだ認知度の薄いアメリカ ミズアブの幼虫。アメリカではローストして味付けしたものが販売されています。大さじ2杯分で約50カロリー。タンパク質はもちろん、脂質、食物繊維と栄養バランスの取れたヘルシースナックとして活用できます。

6 セミ

エビに似た風味で高タンパク・低脂肪、古くから食べる習慣を持つ国や地域もあるセミ。栄養価は高いですが、エビやロブスターなど甲殻類に近いため、FDA(アメリカ食品医薬品局)では、甲殻類にアレルギーを持っている人はセミを食べないように警告しています。水銀も含まれている可能性があるため、妊娠や授乳中の人も避けましょう。

タンパク質は美容・健康の源!

迫りつつある食料危機の解決に希望の光を灯している昆虫食。「虫」という先入観を拭うにはまだまだ時間が掛かりそうですが、美容・健康食として目を向ければ、高タンパク質、ミネラルと、日々欲する成分満載の超優良スーパーフードです。

私も、肌や髪の毛、爪のために効率良くタンパク質を取ってみようかと、無印良品のコオロギせんべいとチョコバーを試してみました!ビジュアルは粉末パウダーで配合されているのでコオロギ感なし!おせんべいはよく評されるようにエビせんべい風で、チョコバーはオレンジ風味の効いた爽やかな大人味でした。

「美容食として気になる!」「昆虫食ってどんなモノ?」と興味を持たれたら、手始めにこのあたりからトライしてみてはいかがでしょうか?

参照:

https://www.everydayhealth.com/diet-nutrition/bugs-you-can-eat-and-why-theyre-good-for-you/
https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/l_tiku_manage/attach/pdf/index_idouyoutesut-1.pdf
https://www.unic.or.jp/news_press/info/44737/

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