夏の疲れ肌を修復&これからの紫外線ダメージも先回り!野菜や果物でインナーケア

暦の上では秋というのに、気温や日差しの強さはおさまる気配もありません。そのため紫外線対策にもまだまだ手を抜けず、一層意識を向けなければならないほど。ご存知の通り、強い紫外線は日焼けやシミの原因となるばかりか、体内で活性酸素を増やします。そこで味方につけたいのが野菜や果物の「抗酸化力」です。秋に向かっているとはいえ、日焼け止めの日常使いや美白ケアはもちろんですが、インナーケアでの抗酸化もしっかり念頭に入れて、夏の疲れた肌を癒しつつ、紫外線ケアを引き続き行なっていきましょう。

体に備わっている抗酸化力では間に合わない?

私たちの体はもともと活性酸素から身を守る力「抗酸化力」を備えています。ただ、無限に力がわいてくるわけではありません。生活習慣や加齢、ストレスなどによっても弱まりますし、活性酸素が増えすぎれば退治しきれなくもなります。

活性酸素とは、他の物質を酸化させる力が非常に強い酸素のことです。体内では細菌やウイルスをやっつける免疫機能を守る役目をしていますが、過剰に生産されると厄介なことが起こります。全身にダメージを与える悪玉となり、正常な細胞や遺伝子をも酸化させてしまうからです。

では、どうして活性酸素は増えてしまうのでしょうか?激しい運動や食品添加物、ストレス、タバコや多量の飲酒も要因ですが、活性酸素を増やす最大の要因は「紫外線」です。なかでも紫外線にさらされやすい皮膚は、活性酸素のダメージを最も受けやすいといっても過言ではありません。

紫外線によって皮膚の細胞内に大量の活性酸素が発生し、コラーゲンやエラスチンが破壊や変性を起こすからです。シミももともとは、活性酸素によるダメージを防ごうとして大量のメラニンがつくり出された結果、その一部が残ってしまったものなのです。

強い紫外線の下で、活性酸素と戦っている野菜や果物

身近なところではトマト、ナス、カボチャ、スイカ。旬の野菜や果物、もしくは南国のフルーツを思い浮かべてみてください。色が濃くてカラフルなものが多いと思いませんか?なぜ、色の濃いものが多いのか。それは強力な紫外線がもたらす細胞破壊から身を守るために、リコピン(トマトの赤)、βカロテン(かぼちゃの黄色)、アントシアニン(ナスの紫)などの抗酸化力を備えた色素をたっぷり含んでいるから。今時分に旬を迎える野菜や果物は紫外線から身を守るパワーを宿して実るというわけです。

ファイトケミカルをつくり出せるのは植物だけ

夏の疲れ肌を修復&これからの紫外線ダメージも先回り!野菜や果物でインナーケア

リコピンやβ-カロテンやアントシアニンは、ビタミンやミネラルではありません。これらは野菜や果物、豆類、穀類、海藻などに含まれる天然の化学成分です。「ファイトケミカル(またはフィトケミカル)」と呼ばれる、植物だけがつくり出せるもの。人間の体内ではつくることができません。ファイトケミカルは第7の栄養素ともいわれ、機能性成分として注目されています(ちなみに第6の栄養素は食物繊維)。その数は数千種ともいわれ、野菜や果物、穀類、豆類などに、色、香り、苦味、辛味などの成分として存在しています。お馴染みのカテキンやクロロフィル、イソフラボンもファイトケミカルです。

ファイトケミカルは抗酸化作用を持つものが多いことから、食事に上手に取り入れれば、抗酸化作用による老化予防が期待できます。そのほか代謝の促進、免疫力の向上などの働きもあります。

一日の食事の中で、目指すは5色から7色

抗酸化作用の強いファイトケミカルを体外から摂取する方法は、サプリメントも選択肢の一つですが、毎日の食事です。ポイントはいろいろな色の野菜や果物を積極的に食べること。いろいろな色とは種類を多く取ることにもつながります。旬のものは栄養価が高いとされていますし、今時分の野菜や果物は水分を多く含んでいるので、体のクールダウンにも一役買ってくれます。

【赤】 トマト、パプリカ、赤ピーマン、赤唐辛子、スイカ

夏の疲れ肌を修復&これからの紫外線ダメージも先回り!野菜や果物でインナーケア

トマトやスイカに含まれる「リコピン」はフィトケミカルのうち、「カロテノイド」と呼ばれる色素成分の一つです。パプリカ、赤ピーマン、赤唐辛子などの赤はカロテノイドのうち「カプサンチン」とよばれる色素で、リコピンと同じくらいパワフルな抗酸化作用があるといわれています。

【オレンジ色】 カボチャ、パプリカ、ニンジン

夏の疲れ肌を修復&これからの紫外線ダメージも先回り!野菜や果物でインナーケア

カボチャやパプリカに含まれるオレンジ色の「β-カロテン」も「カロテノイド」の仲間です。抗酸化作用のほか、皮膚や粘膜を丈夫にし、肌をしっとりさせる効果も期待できます。たとえば、ニンジンは約50g(約1/4本)食べれば、大人が一日に必要とするβ-カロテン量を摂取できるといわれるほど含有量は群を抜いています。手軽に本数を食することのできるニンジンジュース、キャロットラペなどおすすめです。

【黄色】 トウモロコシ、カボチャ、パプリカ、ズッキーニ、グレープフルーツ、レモン

トウモロコシやカボチャなどに含まれる「ルテイン」は黄色の色素成分で、目の健康をサポートする働きが期待できます。ルテインは濃度が濃くなるとオレンジ色になります。グレープフルーツやレモンなどの柑橘類は、フラボノイドが豊富です。

【緑】 キュウリ、ブロッコリー、ピーマン、モロヘイヤ、オクラ、ゴーヤ

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緑色野菜の緑色は、植物が光合成をおこなうための葉緑体として知られる「クロロフィル」の色です。抗酸化作用のほか、体内からコレステロールやダイオキシン、鉛などの有害ミネラルを排出してくれる作用もあるとされています。夏野菜の代表選手キュウリは約95%が水分。体をクールダウンさせる働きもあり暑い日には効果的です。血圧を下げる効果や利尿作用のあるカリウムも多く、食物繊維も含みます。ブロッコリーはビタミンC、β-カロテン、カリウム、葉酸も豊富です。

【紫】 ナス、赤紫蘇、ブドウ、ブルーベリー

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これらの野菜や果物の紫色はポリフェノールの一種「アントシアニン」によるものです。アントシアニンには抗酸化作用のほか、血流を促して目の毛様体筋の緊張をほぐす働きがあるとされています。強い紫外線は目にもダメージを与えがち。もちろんブルーライト対策としても。目のために積極的に摂取したいですね。

色の濃い野菜は油と一緒に!

赤やオレンジ、黄色などの「カロテノイド」は熱に強く脂に溶けるので、加熱調理にも向いています。トマトやパプリカなどの野菜はドレッシングをかけたり炒め物にしたりして、油と一緒に取るのがおすすめです。一方、ポリフェノールの紫やクロロフィルの緑は水溶性なので、ゆでる場合にはサッと短時間で済ませる、もしくは味噌汁やスープの具として汁ごと頂きましょう。ただし、緑の野菜全般に「カロテノイド」も含まれるので、色の濃い野菜は少量の油と一緒に摂るのが一番です。骨や筋肉などあるゆる細胞をつくる上で必須のタンパク質と一緒に摂取すれば、美肌や疲労回復に役立ちます。

体内でビタミンAに変わるβ-カロテン

夏の疲れ肌を修復&これからの紫外線ダメージも先回り!野菜や果物でインナーケア

ビタミンAの主成分である「レチノール」はビーグレンのスキンケアを代表する成分です。エイジングケアに有効とされる成分ですが、実は全ての肌悩みに対して働きかけてくれます。細胞レベルで肌を活性化し、マルチな効果で美しい肌へと導いてくれるため、皮膚科や美容医療の現場でも欠かせない成分です。

レチノールの働き
・目の健康を維持する
・皮膚・粘膜の健康を維持する
・抵抗力を強める

 

また、ビタミンAは体の中では3つの活性型「レチノール・レチナール・レチノイン酸」として貯蔵されています。水には溶けず、油に溶ける脂溶性ビタミンです。レバー、うなぎ、バター、卵、牛乳など動物性食品に多く含まれる成分ですが、摂取すると体内でビタミンAに変わるフィトケミカルがあります。緑黄色野菜に多く含まれる「β-カロテン」です。体内でビタミンAが不足した時、必要な分だけビタミンAを生成するのも「β-カロテン」の特徴です。

中でも群を抜いて「β-カロテン」が多いのがニンジンですが、最も「β-カロテン」が多い部分を剥いて食べている方がほとんどです。それは「皮」。つい皮を剥いていませんか?実は、私たちが皮だと思っているのは皮ではなく「内鞘細胞」という部分。ニンジンの皮はとても薄く、泥付きでない限り通常のニンジンは機械で洗浄され、すでに皮は剥かれているのが実情です。ぜひ、これからニンジンは“皮つき”で!

美しさとすこやかさの鍵とは?

いかがでしたか?もちろん「抗酸化」に立ち向かうには、ビタミンA・C・Eをしっかり摂取してサビを予防することが基本ですが、活性酸素のダメージを最小限に抑えるには、フィトケミカルの機能もぜひ味方にしたいものです。「抗酸化」は、いまや食生活においても、美と健康を叶える最重要キーワードなのです。

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