夏が終わっても油断は禁物。「かかと」も秋仕度!

ファッションもスキンケアも秋にスイッチ!足元も「かかと」が人の視線に触れる機会は激減します。でも、夏の間サンダルを履いたり、素足で過ごしたりする日が多かった方の足裏はかなりのダメージを受けています。露出が減ったからとお手入れをおろそかにすると、これからの季節、かかとはガサガサ、ガチガチに!夏に酷使した足裏のケアをするのは「今」です。気温や湿度がぐんと下がってひび割れる前に、正しいケアでリセットしておきましょう。

 

かかとのガサガサは多くの女性の悩み

赤ちゃんの皮膚は全身均一で、どこもかしこもプニプニですよね。かかとですら頰ずりしたくなる柔らかさなのに、大人のかかとは年齢を重ねるほどに角質が厚くなり、ガサガサになりがちです。ひどくなると鏡餅のようにひび割れを起こしてしまうこともあります。なぜ、大人のかかとはガサガサになりやすいのでしょうか?原因から確認していきましょう。実は快適なぬくぬく生活さえも、ガサガサかかとの原因になるのです。

かかとのガサガサ:原因1. 皮脂腺がないので乾燥しやすい

かかとや足裏はもともと全身の中でも乾燥しやすい部位です。それは皮脂腺がないから。皮脂腺がなければ、うるおいを保つ皮脂膜はつくられません。つまり、水分は逃げていくばかりというわけです。靴を脱いだら足がしっとりしていたり、フローリングの上を歩いたときに足裏がペタペタしたりすることがあるのは、皮脂ではなく、汗腺から分泌された汗が原因です。さらに問題なのが、角質が厚くなるとますます水分が行き渡らなくなって、乾燥が進んでしまうこと。秋冬の大気の乾燥や加齢による皮膚の保水力の低下も、かかとの乾燥の一因になります。

かかとのガサガサ:原因2. 体重や衝撃を支えなければならない

私たちは立っているとき、足裏に体重を乗せてバランスを取っています。その負担は体重の70%といわれています。さらに歩いているときは、床や地面との摩擦も加わり、かかとや足裏はじっと耐えている状態です。皮膚は外から刺激を受けると、防御反応として角質を厚くしますが、かかとの角質肥厚も防御反応の表れ。外界の刺激から守ってくれていているのです。外を歩くにはなくてはならない靴も、かかとや足裏にとっては摩擦、刺激になるのです。

かかとのガサガサ:原因3. 姿勢や歩き方に問題がある

夏が終わっても油断は禁物。「かかと」も秋仕度!

姿勢の悪さや歩き方の癖も角質を厚くする原因になります。5本の指がきちんと接地しない「浮き指」の人が多いといわれる現代、不安定なバランスがかかとに負担をかけている可能性は否めません。

かかとのガサガサ:原因4. ターンオーバーの乱れ

手足などの体の末端は血流が滞りやすく、血流の滞りは皮膚のターンオーバーを遅らせます。結果、古い角質がかかとに溜まって厚くなり、ガサガサになってしまいます。ケアをせずに放っておくと、ひび割れや血が出ることもあります。加齢やストレスによるホルモンバランスの乱れもターンオーバーに影響します。

かかとのガサガサ:原因5. かかとを乾燥させるライフスタイル

私たちは思いの外、かかとにダメージを与える生活を送っています。エアコン、裸足で床暖房にホットカーペット、コタツ。化学繊維のタイツやモコモコした靴下など、どれも乾燥の要因です。健康サンダルのイボイボもかかとにとっては外的刺激となります。

放っておくと大変なことに

かかとのガサガサは見た目の問題だけではありません。何も対策をせずに放置しているとひびが入りぱっくり割れて、痛みを伴うこともあります。痛みがあったら、歩き方もその痛みを自然とかばうようになります。それが腰や膝、足の付け根などにいらぬ負担をかけてしまうことにもつながるのです。もちろん、皮膚の割れにより出血したり、雑菌が入り込んだりすることもあります。

大切なのは状態に合わせたケア

夏が終わっても油断は禁物。「かかと」も秋仕度!

「かかとケア=やすりや軽石使って角質を削ること」というイメージがありますが、かかとの状態によってお手入れは異なります。注意点も交えながら、状態に合わせたケアをご紹介していきましょう。

軽いかさつきで、硬くなり始めの状態

お手入れのポイントは、削ることではなく保湿です。ガサガサが深刻でなければ、丁寧に洗うだけでも不要な角質は除去されます。

足裏まで丁寧に洗っていますか?バスルームでも足裏は床についているので、足の甲や指の間は洗っても、足裏は雑に扱いがちです。意識して丁寧にマッサージするように洗えば、血行が良くなりターンオーバーも促進されます。

その上で十分な保湿を続ければ、角質の柔軟性が蘇ってきます。入浴後は皮膚が乾燥しやすいので、時間をおかずにすぐ保湿することがポイントです。

保湿に使うのはフェイスクリーム、ハンドクリーム、ボディクリームでもかまいません。おすすめは尿素配合のフットケア専用クリーム。尿素には皮下の水分を角質層に持ち上げて保持し、角質を柔らかくする働きがあります。ただし尿素の配合率が高い製品は、効果も高い分刺激も強くなります。尿素が肌に合わないと感じた方は、ワセリンを使ってみましょう。

足に冷えを感じる人は、ビタミンE成分をチェック。ビタミンEには血行を良くして皮膚を柔らかくする働きがあります。

【お手入れのポイント】
①丁寧にマッサージするように洗う
②洗浄後、時間をおかず保湿する
③ハンド、フェイス、ボディクリーム、ワセリンでOK!おすすめは尿素配合のフットケア専用クリーム

 

ガサつきがあり、角質に厚みと硬さを感じる場合

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ガサガサのかかとは、保湿クリームを塗っても、なかなか良くなりません。厚くなった角質は水分が浸透しにくいからです。そこで必要になるのがやすりや軽石を使ったケアですが、削るにもルールがあります。

かかとを削るルール1. 入浴や足湯で角質を柔らかくして行う

お風呂に入ると角質は柔らかくなります。体全体が温まって血流も良くなるため、肌のターンオーバーが促進される効果も。ただし濡れた状態での「削り」はおすすめしません。濡れた状態は滑りやすく、角質もふやけているため、削り過ぎて皮膚を傷付けてしまうリスクがあるからです。しっかりと水気を取ってから、もしくは入浴後に行いましょう。

かかとを削るルール2. 削るときはやさしく丁寧に

やすり、軽石、電動リムーバーなどを使って削るときは、皮膚に傷を付けないようやさしく丁寧に行いましょう。表面を少しずつ削ることを意識してください。

過度に削ってしまうと、外部刺激から皮膚を守るためにさらに角質は硬くなってしまいます。入浴の度に削っている方がいますが、これは“悪しき習慣”です。週に1回以下で十分です。毎日ケアしていたときより良くなる実感があるはずです。

スクラブなどで優しく少しずつ削っていく方法も削り過ぎを避けるのに有効です。また、ピーリング剤など溶かす方法でケアする場合は、記載してある使用頻度に従います。角質を薬剤によって強制的に柔らかくするため脱皮するようなつるつる感がありますが、やはり強い刺激にもなります。旅行の前などにやりたくなるケアですが、4〜5日はかかとに負担の少ない生活を。

【注意!! 無理やりはがさない】

皮がめくれ上がっていたりすると、ついついはがしたくなってしまいます。しかし無理矢理はがすと正常な皮膚までめくってしまい、皮膚に傷が付いてしまいます。場合によっては真皮まで傷つけてしまうことも!

かかとを削るルール3. 化粧水+クリームで保湿

角質除去後は入念に保湿ケアを行います。古い角質の下にあった角質がむき出しになっている状態だからです。化粧水でうるおいを与えた後、クリームで保湿をするのがおすすめです。ラップでかかとを包んだパック(10分)をケアに加えれば、クリームが皮膚に浸透しやすくなり、保湿力が高まります。

【ひび割れが発生している場合】

ひびやあかぎれの治療用軟膏がおすすめです。かかと専用の軟膏医薬品もあります。そしてひびが改善されてから角質ケアを行いましょう。ただし角化が悪化している場合は、炎症を起こすなど肌を傷める原因にもなるので、ケアは慎重に。ケアしても改善しないときは早めに皮膚科を受診しましょう。水虫など、他に原因のあるケースもあります。水虫の原因である白癬菌は指の間だけではなく、かかとや爪にも感染する菌です。

予防のために押さえておきたいポイント

正しいケアと同時に行いたいのが、予防です。元の状態に戻さないためにも、生活の中で押さえておきたいことをまとめました。目指すは一生、美しいかかとです。

ポイント1. 合わない靴を履かない

サイズの適した靴を履くことは絶対条件です。サイズが合わないと、かかとが靴の内部で動きやすくなり、擦れて摩擦が起こりやすくなるからです。靴紐やベルトを調整することも大切な予防策です。デザインも大切ですが、クッション性やヒールの高さも考えて選びましょう。かかとが外気に触れっ放しな状態になる夏のサンダルやミュールもほどほどに。

ポイント2. 家の中でもできるだけソックスをはく

夏が終わっても油断は禁物。「かかと」も秋仕度!

素足は気持ちがいいものです。今は床暖房もあり、冬も自宅で素足という人もいると思いますが、すでにお伝えしたように床暖房やホットカーペットも乾燥の一因です。

ソックスは床材と足裏との緩衝材にもなるので、家の中でもできるだけソックスを履いて過ごすのがかかとのため。素材は化学繊維より自然素材が良いでしょう。化学繊維は放出された水分をどんどん吸ってしまうからです。

ポイント3. 足首を柔らかくしておく

足首が硬いとかかとに重心がかかり、それによって骨盤が後傾して猫背にもなります。 しゃがんだときにかかとは床につきますか?思うようにつかない人は足首の硬さも原因の一つです。

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おすすめストレッチ

足首がほぐれることで血行も良くなります。足首を動かすと同時にふくらはぎの筋肉を働かせることも意識しながらやってみましょう。

【足首回し&足指ストレッチ】

靴の中で縮こまりがちな足の指もスッキリする、足首回しと足指のストレッチです。

夏が終わっても油断は禁物。「かかと」も秋仕度!

①太ももに足を乗せる。
②足の指の間に手の指を軽く入れる。
③もう片方の手は足首の少し上を軽くつかむ。
④大きくゆっくり足首を回す。

【ふくらはぎの筋肉も使う足首回し】

夏が終わっても油断は禁物。「かかと」も秋仕度!

①つま先で大きな円をゆっくりと描きながら足首を回す。
②つま先の動きを意識しながら行うと、ふくらはぎのストレッチ効果がアップ。

【足首を伸ばす】

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曲げることはあっても伸ばす機会は少ない足首。膝の高さでストレッチの度合いを変えることができます。

①正座で座る。
②膝の下に折りたたんだバスタオルやブランケットを置いて、足の甲をつけたまま膝を床から持ち上げる。膝が高くなるほどストレッチ度は強化。
③慣れてきたら両手を後ろについて上半身を後ろに傾け、膝をさらに高く持ち上げる。

ポイント4. ケアを続ける

かかとの角化は放っておくと症状を悪化させることもあります。タコやウオノメもその一つです。

タコは摩擦や圧迫などの刺激を受け続けることで、一部の皮膚の厚みが増し硬くなる症状です。ウオノメは厚くなった角質に芯ができて皮膚の下に食い込んだ状態。タコはほとんどの場合痛みを伴いませんが、ウオノメは場合によっては強い痛みを伴い生活に支障が出ることもあります。

美しいかかとは丁寧に生きている証し

いかがでしたか?さまざまな刺激を受け、角質化していくかかと。ある意味必死に足を守ってくれている健気な存在でもあるのです。これからの時季は、かかとにとっても厳しい期間、乾燥の影響を強く受けてしまいます。出番の多くなるストッキングやタイツ、靴下へのひっかかりを防ぐためにも、正しいケアと悪習慣の改善で秋冬に備えていきましょう。かかとは意識して手をかけてあげることで、滑らかにやわらかくなります。美しいかかとは丁寧に生きている証しでもあるのです。

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