アメリカ発の新モーニングルーティン、自分を変える「サイレントブレックファスト」

コロナパンデミックは、私たちの生活に目に見えない形でさまざまな影響を与え、うつ病など心の病気が社会問題として大きく取り上げられています。心理カウンセリングに行くことが普通の病院に行くことと同じくらい一般化しているアメリカでは、「心の病気は誰でも掛かるもの」とメンタルヘルスへの意識が高く、ストレスサインに気付いたらセルフケアで早期に対処する人も多く見受けられます。

そんなアメリカで今、コロナ禍によるリモートワークを続けている人たちを中心に、ライフスタイルに取り入れやすいセルフケアとして「サイレントブレックファスト」が大人気。朝食タイムを利用した新しい形のマインドフルネス瞑想がモーニングルーティントレンドに上がっています。今回は、心の曇りを解消し、ポジティブな気持ちで一日を迎える朝の新習慣「サイレントブレックファスト」をご紹介します。

メンタルヘルスと美肌の関係

アメリカ発の新モーニングルーティン、自分を変える「サイレントブレックファスト」

「肌は心の鏡」といわれるように、心の不調は精神面だけでなく肌トラブルとなって表面化することも多いのです。ニキビが出やすくなっていたり、急に肌荒れが気になったりする場合は、気候や環境の変化、心身の緊張感による自律神経の乱れが大きく影響していることも考えられます。特に今のような不安定な世の中では、心身のバランスは崩れやすく、ニューノーマル生活の美肌づくりには、化粧品によるスキンケアと合わせて、メンタル面のストレスケアも取り入れていくことが望ましいです。

朝の新習慣「サイレントブレックファスト」とは?

「サイレントブレックファスト」とは、朝食とマインドフルネス瞑想(以下マインドフルネス)を組み合わせた、瞑想の経験がない人でも簡単に実践できるセルフメンタルケアです。やり方は「静かに食べ物に集中する」だけ。この「静かに」は、黙って食事をするだけでなく、テレビやスマホなどから流れる音や情報を全て遮断した静寂も含みます。

余計な情報を遮断しながら寡黙に食事をして、頭の中に考えが浮かんできたら、その考えに「耳を傾ける」「気づく」ことのみに意識を集中します。そのときに余分な感情を持たないようにします。感情に心が巻き込まれないようにすることで、気持ちを落ち着かせる手法です。

瞑想に慣れていないと、たとえ1分でもさまざまなことが次々と頭に浮かびます。不安や心配など負の感情や、抱えている問題へ対応しなければという焦燥感などを増幅させてしまいがちです。サイレントブレックファストは、頭の中に考えが浮かんだら、すぐに目の前の食事に注意を向けて、食べ物に意識を集中させるため、瞑想に慣れていない人でもマインドフルネスが実践しやすくなっています。

【マインドフルネスって何?】
アメリカのジョン・カバットジン脳医学博士が考案した、禅の瞑想を西洋医学に取り入れて、一般の人が行いやすい形に体制させた科学的な心理療法。「今、この瞬間に意識を集中させ、頭に浮かぶ考えにジャッジ(評価・判断)をしない」を定義としています。例えば、「病気になったらどうしよう」と頭の中に浮かんだら、その考えに「怖い」などという感情や判断を持たないように、すぐに注意を他に向けるトレーニングを繰り返し、気持ちのコントロールを身に付けていきます。

 

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サイレントブレックファストがもたらすメリットと効果

アメリカ発の新モーニングルーティン、自分を変える「サイレントブレックファスト」

サイレントブレックファストは、朝食の時間を活用して毎日実践できる効率の良さが利点です。わざわざ座禅を組んだり、目を閉じて呼吸を整えたりと瞑想のための準備も要らず、朝食を食べながらの5〜10分程度の時間でサクッと心を整え、仕事を始めるというスタイリッシュさも人気につながっています。

一日のスタートとなる朝。短くても静かに心を落ち着かせる朝食タイムは、一日中スマホやPCなどから絶え間なく流れてくる膨大な情報の洪水から脳を休ませ、リフレッシュさせる貴重な時間となります。セルフケアなので、自分の気持ちに素直に従い、毎日やることが面倒と思えば、週に数回だけの実践でも構いません。

【サイレントブレックファストに期待される効果】
☑️集中力、生産性の向上
☑️感情に流されない心を養う
☑️リラックス効果
☑️ストレス軽減

 

サイレントブレックファストを試してみました!

アメリカ発の新モーニングルーティン、自分を変える「サイレントブレックファスト」

朝起きてリビングに行くと、まず真っ先にテレビを付けて、コーヒーを飲みながらニュースとスマホのダブル視聴というのが私の朝のルーティン。その時間をサイレントブレックファストと決めて、まずは【5日間】実践してみました。

Day1&Day2

静かなことに慣れていないからか、どこかソワソワ。空調の音がやたら気になり、「集中しなければ!」と自分に追い打ちを掛けるだけで、まったく集中できずに終了。

Day3

あれほど気になっていた空調の音が大して気にならなくなり、考えが浮かんでもコーヒーに意識を向けることが多少しやすくなるように。ただ、7分ほどの間に「雑念が浮かんでは集中」を相当数繰り返していたような…。

Day4

コーヒーに意識を向けやすくなってくると、呼吸が深くなるような感覚。深めの呼吸のおかげか、コーヒーを飲み終えた後は落ち着いた気分になります!

Day5

雑念が浮かぶ数が3日目と比べるとずいぶん減っているように感じます。コーヒーに集中することも、条件反射のようにはさすがになってはいませんが、そこそこスムーズに行えていると実感。

5日間実践してみると、瞑想経験のない私でもマインドフルネスに少しずつ馴染んでいく感覚をつかめました。コーヒーがあることで、意識の集中がとてもしやすく、感情をシャットアウトする助けになります。

気持ちのコントロールまでは5日間だけでは身に付けることはできないですが、終了した後は、すっきりと休まった気持ちをもたらしてくれます。朝食を取りながらの5〜10分程度の実践でもこの成果!カジュアルなセルフケアですが、モーニングルーティンとして繰り返し実践していけば、感情に左右されない穏やかな気持ちへの切り替え方法として役立ちそうです!

「ココロのお手入れ」も早め早めが大切!

アメリカ発の新モーニングルーティン、自分を変える「サイレントブレックファスト」

コロナパンデミックの今は、リモートワークで孤立感を深めていたり、逆に家族と一日中同じ空間に過ごすことに息苦しさを覚えていたり、仕事への不安、大切な人を失うかもしれないという恐怖など、幾重ものストレスが心に暗い影を落としていきます。

心の病気の予防には、ストレスと上手に付き合うコツを日頃から意識して身に付けておくことが大切です。たとえば朝のコーヒーを飲む5分間を静かに過ごしてみるだけで、穏やかな心が育まれるきっかけになるかもしれません。

理由もなく憂鬱だったり、気持ちが落ち着かなかったり、Tゾーンのあたりにニキビや吹き出ものが出ていたり。今までの自分と何かが違う気がしたら、それらは心の不調のサインかもしれません。繊細に揺れる心がマイナス方向に大きく傾く前に、スキンケアと同じように早め早めに「心のお手入れ」も始めていきましょう。

参照:

https://www.nytimes.com/2020/10/17/style/self-care/silent-breakfast-mindfulness.html
https://www.mindful.org/jon-kabat-zinn-defining-mindfulness/
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/index.html

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