ペディキュアが映えるキレイな爪に!意外に知らない足の爪ケア

ハンドケアに比べておろそかになりがちなフットケア。なかでも足の爪のお手入れは後回しにしがちです。毎年、サンダルの季節になって慌てるという方もいるのではありませんか?そこで今回は足の爪に着目。「足の爪は手の爪と違い、好みやファッションで整えるものではない」ということをしっかりお伝えつつ、ペディキュアの映えるキレイな爪のために、意外に知らないお手入れ法を紹介します。

 

爪がなかったら物を掴むことも歩くこともできない

「伸びたから切ろう」「マニキュアを塗り直そう」。普段はそのくらいの存在で、なかなか役割までは意識を向けることがない爪。しかしその役割は偉大で、私たちは爪のお陰で、指先に力を入れることができます。物を掴んだり、押したり、細かい作業ができるのも、爪のお陰です。また立っているにも歩くにも指先に力を入れる必要があります。爪があるからバランスが取れ、歩くことができるのです。指先には神経が集中しているため、爪は指先を保護する役割も担っています。

足の爪ってどうなっているの?

これほどに大切な爪。まずはその構造を知っておきましょう

【爪の構造】

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私たちが爪と呼ぶのは医学的には「爪甲( そうこう)」と言う部分ですが、爪は皮膚に埋もれている「爪母(そうぼ)」で生まれ、足の爪の場合は一日に0.05mmくらいずつ「爪床(そうしょう)」の上で伸びていきます。爪床は神経や血管が通った皮下組織で、爪に必要な栄養などを運んでいます。

「爪上皮(そうじょうひ)」は一般的に「甘皮」と呼ばれる部分です。生まれたばかりの柔らかい爪を守りつつ、雑菌が皮膚の中に入り込まないようする蓋の役割を担っています。

「爪半月(そうはんげつ)」は爪の根本にある半月の白っぽい部分。「半月が大きいほど健康」と言われたりしますが、実は、根拠はありません。生まれつきない人もいます。爪溝(そうこう)」は爪を支えている溝を指します。

爪の正体は分厚い角質

爪は角質のかたまりです。主な成分は皮膚や髪の毛と同じタンパク質の一種「ケラチン」。皮膚の角質より、がぜん硬いのはシスチンの量が多いからです。その他、炭素、酸素、窒素、水素、脂質、ミネラルなどさまざまな成分によって構成されています。

爪でわかる健康状態とは

「爪は健康のバロメーター」といわれます。医学的に明確な定義はありませんが、形や色に栄養不足や体調不良のサインが出やすいことからそう呼ばれています。実際、健康な爪甲は爪床の毛細血管の血液が透けて見えるため、濁りのない薄いピンク色をしています。表面も滑らかです。

■黄色味

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新陳代謝の低下による老化の一種と考えられています。除光液のアセトンという成分で黄色くなることもあります。その他「白」は鉄欠乏症貧血や低色素性貧血の疑い、「青紫色」は悪性の貧血や心臓疾患の疑いなど、色によって病気が隠れている場合もあります。

■縦線

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主な原因は加齢ですが、大人でこの爪の縦線がまったくないという人はほぼいません。病気の可能性は低く、ストレスや睡眠不足、過労などでも現れることがあります。

◼️横線

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爪母に栄養が届かず、爪の成長が抑えられたときに現れます。きつい靴などで「爪母」が傷ついた時も起こる現象ですが、爪を噛む、外部から衝撃が加わるなどの外傷によって横線や横溝ができることもあります。その場合は外傷を受けた爪のみにできます。感染症、糖尿病、薬剤の影響、出産、亜鉛欠乏症などが原因で起こることもあるともいわれています。

■二枚爪・割れ

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空気の乾燥や除光液による脱水などで乾燥すれば、二枚爪や割れが起こりやすくなります。爪切りの衝撃や栄養不足、加齢によるケラチンの不足、ストレス、鉄欠乏症貧血が原因で起こることもあります。

■巻き爪

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爪の両端が内側に巻いている状態。痛みはない場合と、痛みがある場合があります。痛みがない場合は治療を急ぐ必要はありませんが、だんだん爪切りが難しくなります。上手く爪が切れずに痛みが出てきてしまうこともあります。

■陥入爪

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巻き爪にはなっていないけれど、皮膚に食い込んで痛みがある状態。

■スプーン爪

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爪が反って中央がへこんでいる場合はスプーン爪と呼ばれ、鉄欠乏性貧血が疑われますが、甲状腺の異常なども考えられるようです。指先に力の入る仕事を続けたり、爪の両側の縁を丸く短く切りすぎることが原因になる場合もあります。

■ばち爪

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爪の中央部分が盛り上がって指先が太鼓のばちのように膨らんだ状態です。呼吸器や心臓、消化器、内分泌などの病気の症状の一つとして現れる場合があるようです。

知っておきたい足の爪のお手入れ法

いよいよ、すこやかな足の爪を維持するためのお手入れ法をご紹介しましょう。

1.垢がたまりやすい足の爪。ちゃんと洗う

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顔や体に比べ、足、なかでも爪のことまで意識して洗っていない方は多いのではないでしょうか。しかし足の爪も手の爪と同じです。古くなった角質が爪の中に溜まったり(爪垢)、靴下の細かい繊維が混ざったり。垢やゴミを養分にして雑菌が増えると、臭いの原因にもなります。手で洗うのもアリですが、爪の垢取りはフットブラシや柔らかい歯ブラシを使うと良いでしょう。

2.シェイプは「スクエアオフ」一択

ペディキュアを塗るにしても、足の爪は手の爪と違い、好みやファッションで整えるものではありません。基本の形は「スクエアオフ」。長さは指の先に合わせるか、1mmくらい長めがベストです。

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ちなみにやってはいけないのは深爪とバイアス切り。足指が爪でしっかり覆われていないと、歩くたびに下からかかる圧力をしっかり受け止めることができないないからです。

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深爪を続けていると、指の先端が盛り上がって爪が埋もれた状態になります。そうなると皮膚の壁は爪が伸びるのを邪魔してしまいます。結果、分厚い爪や凸凹の爪、巻き爪を引き起こすことになります。

3.爪切りで切り、両端をファイル(ヤスリ)でやや丸く整える

爪を切るのは必ず入浴後。爪や爪の周りの皮膚や角質を柔らかくすることで、爪切りやファイルが入りやすくなるからです。カットはまっすぐに。ただし、いきなり中央を狙って切るのはNG。端から徐々に切ると、爪への衝撃が軽減できます。

【爪の切り方】

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一般的に爪切りよりネイルファイル(やすり)使いが推奨されていますが、足の爪をファイルで削るのは大変です。時間もかかり体勢を保つのも疲れます。爪切り併用が現実的ではないでしょうか。使用する爪切りは、刃先がカーブしているものではなく、ストレート(直刃)のものを選びましょう。

切り終わったら、両端をヤスリでやや丸く整えます。爪の両サイドの皮膚をしっかり掴んで引き下げて、爪と皮膚の間にファイルを入れ込みましょう。根元側から爪先方向に動かして、尖ったところだけを落とします。整え終わったら体重をかけた時に爪角が指に食い込まないか、隣の指に当たったりしないかのチェックを忘れずに。

【爪の削り方】

ペディキュアが映えるキレイな爪に!意外に知らない足の爪ケア

4.爪の表面の凸凹は削り過ぎに注意!

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バッファーを使うと爪表面のでこぼこ、縦じわ・横じわなどが緩和され、ピカピカに仕上がります。しかし、爪の表面を削ることは爪を薄くしてしまうのも事実。やり過ぎは厳禁です。ホームケアではこの後紹介する「リッジフィラー」の利用をおすすめします。

4. 甘皮のケアはしても、しなくてもOK

甘皮をケアすると見栄えが全然違って見えるのは確かですが、足は蒸れたり爪に垢がたまりやすいので、むやみな処理は雑菌を入りやすくしてしまいます。ホームケアではお風呂上がりの甘皮が柔らかい状態の時に、キューティクルオイルを塗って少しだけプッシュする、もしくは綿棒で拭き取る程度で十分です。

5.仕上げはオイルやクリームでしっかり保湿

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爪は爪床から水分と栄養を供給されているので、爪床を潤わせておくことは爪の乾燥予防、ひいては縦線予防につながります。爪のまわりに水分と栄養を与えることで、爪床も潤い、爪の保湿につながります。爪のまわりがしっとりしていて柔軟であれば、爪に負荷がかかってもクッションとなって爪を守ることができます。

7.便利なリッジフィラー

リッジフィラーはカルシウム成分や繊維、ダイヤモンド粒子などを配合した、ネイルのためのお助けアイテムです。弱った爪をケアしながら爪の凹凸を目立たなくし、爪の強度を高めることができます。使う順番としては、ベースコート→リッジフィラー→ネイル→トップコートという流れになりますが、リッジフィラー単体で使うこともできます。何度か塗り重ねることでペディキュアの仕上がりもぐっと綺麗になりますよ。

8.ジェルネイルで強度や厚みをUP

縦筋を含めて爪の表面凹凸をきれいにカバーし、強度も高めるには、やはりジェルネイルが効率的です。塗る回数を2回以上に分けて厚くなりすぎないように少しずつ表面をなめしていくのが、きれいに仕上げるコツです。もちろんオフは優しく丁寧に。無理に剥がすのは絶対にやってはいけないことです。

高音多湿なこれからの季節は爪の水虫に要注意

見た目の美しさだけでなく体の機能としても大事な足の爪。ここまでで健康を保つうえで何をすべきか理解していただけましたか。加えて高温多湿の季節は 「爪白癬(つめはくせん)」にもかかりがちです。いわゆる「爪水虫」と呼ばれるもので、足の水虫の原因でもある白癬菌が爪甲の中に入って繁殖することで生じます。外用剤と内服薬で治療を行っても、健康な爪に置き換わるまでには半年から1年かかってしまいますので、とにかく清潔第一で。

すでに巻き爪や陥入爪の人はインソールを味方に

女性の間でも今やブームから定着のフェーズに入ったスニーカー。ハイヒール全盛の時代に比べると今、足の爪は正常を保ちやすい状況です。しかしすでに巻き爪、陥入爪気味という人は、自分の足に合ったインソールを使うことで、今以上の変形を防ぐことは可能です。

【正常な爪とトラブル爪】

正常な爪 圧が足りない爪 変形して圧が偏る爪 圧がかかりすぎる爪
足の指の腹が地面にしっかりつき、地面からの圧がまっすぐにかかっている。
 指に力が入りにくい「浮き指」などで地面に指がつきにくいと、地面からの圧不足で巻き爪になりやすい。 扁平足や外反母趾ぼしなどで指が変形していると、爪にかかる圧もアンバランス爪の片側が巻き爪になりやすい。 爪先に圧のかかるスポーツをしたり、先の狭い靴などを履くことが多いと、爪が皮膚が食い込み、傷ができやすくなる。

内側からのアプローチも忘れずに

最後にインナーケアについてご紹介して終わりにしたいと思います。爪は大切なパーツですが、無くても命には関わらないので栄養が回る優先順位がどうしても低くなります。だからこそ必要な栄養素を積極的に摂取したいものです。

【健康な爪を育てる5つの栄養素】
タンパク質
爪の主成分はケラチンという良質なタンパク質です。
ビタミンA
ケラチンの形成に欠かせないビタミンです。鶏のレバーやニンジン、ほうれん草などの緑黄色野菜、アナゴ、銀ダラ、バターなどに多く含まれます。油と一緒に摂取すると吸収力が高まります。
ビタミンB2
爪の細胞の活性化に必要なビタミンです。豚レバー、牛レバー、うなぎ、乳製品、アーモンドはビタミンB2が豊富です。
ビタミンE
毛細血管の血行を良くする働きがあります。かぼちゃ、ほうれん草、たらこ、イワシ、うなぎ、アボカド、キウイフルーツ、卵、ピーナッツなど。植物油にも多く含まれ、ビタミンCと一緒に摂取するとより効果的です。
鉄分
鉄分といえばレバーですが、なかでも豚のレバーに一番多く含まれています。

 

いかがでしたか?うれしいことに爪は素直なパーツです。そのためお手入れの甲斐があり、それほど長い期間をかけずに、すこやかで美しい爪へよみがえらせることができます。10年後、20年後を見据えて、今こそ、しっかりと手をかけてあげてくださいね。

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