毎年、NY(ニューヨーク)で開催される「メットガラ(Met Gala)」は、メトロポリタン美術館のファッション部門「コスチューム・インスティテュート」の展覧会を記念して行われる、世界最大級のファッションイベントです。世界中の著名人、ハリウッドスター、モデル、アーティスト、デザイナーたちが、その年のテーマに合わせた特別な装いで登場することでも知られ、“ファッション界のアカデミー賞”とも呼ばれています。

2026年のメットガラは、単なるドレスアップイベントとは一線を画していました。今年のテーマ「ファッションはアートだ(Fashion Is Art」は、服を“流行”としてではなく、“自己表現のメディア”として捉え直す流れを決定づけたともいえます。

特に、絵画・彫刻・宗教画・シュルレアリスムなど、アートヒストリーを引用したルックが多数登場。海外セレブの大胆なスタイリングは、一見すると日常とかけ離れて見えるものの、日本人のファッションや美容にも落とし込める“ヒント”が数多く隠されています。そこで、今回は2026年メットガラから、日本でも参考にしやすい5つのトレンドキーワードをピックアップ。「全部を真似する」のは敷居が高くても、“空気感だけ取り入れる”視点で読み解いていきましょう。

キーワード【1】:「彫刻シルエット」

ケンドル・ジェナーは、惜しみなく美しいラインを披露

“体を美しく見せる”から、“形そのものを楽しむ”へ

2026年のメットガラで特に目立ったのが、彫刻のような立体シルエット。ドレープ、構築的ショルダー、波打つフォルムなど、“服が体に沿う”というより、“服自体が造形物”として存在するルックが増えていました。

例えば、ケンドル・ジェナー(Kendall Jenner)は『サモトラケのニケ』を思わせる流れるようなドレスを着用。 モデルのアノック・ヤイ(Anok Yai)は“ブラック・マドンナ(Black Madonna)”をテーマに、巨大フードと彫刻的ヘアピースで登場し会場を魅了していました。

トップモデルのアノック・ヤイ

取り入れるなら、ココがポイント

日常で重要なのは、“盛る”ことではなく、シルエットに一点だけ立体感をつくること。

✅肩に構築感のあるジャケット
✅立体スリーブ
✅ドレープ入りトップス
✅コクーンシルエットのワンピース

“輪郭に特徴がある服”を一つ入れるだけで、今年らしい空気感になります。

キーワード【2】:「ゴールド回帰」

シンガーソングライターのグレイシー・エイブラムスはクリムトの世界観を体現

静かなラグジュアリーから“光をまとう”方向へ

ここ数年は“静かなラグジュアリー(Quiet Luxury)”が主流でしたが、2026年はそこに“光”が戻ってきています。メットガラでも、金箔を多用した「黄金様式」に代表される、華やかで装飾的な作品で知られるクリムトを想起させる金箔風ドレスや、メタリック刺繍、ゴールドジュエリーを大胆に使ったスタイルが多数登場しました。

特に印象的だったのが、“ギラギラの金”ではなく、落ち着いた古色を纏っているような「古美術のようなゴールド」。真新しい輝きではなく、少し鈍さのあるアンティークゴールドが中心だったことです。

取り入れるなら、ココがポイント

夏でも秋でも楽しめる落ち着きのあるゴールドカラーに注目してください。

✅存在感のゴールドアクセを“1点”だけオン
✅ブロンズ系アイシャドウ
✅ゴールドベージュのサテン
✅シャンパンカラーのネイル

“肌に近い光”として使うと自然です。特に日本人は、シルバーよりも黄みを含んだ柔らかいゴールドの方が血色感と相性が良いことが多く、2026年は再注目されそうです。

キーワード【3】:「絵画的フラワー」

BLACKPINKのメンバー、ジスはモネのような印象的な花モチーフで

“可愛い”花柄ではなく、“アート”としての花

今年のメッドガラでは、印象派の代表的な画家モネや前述したクリムトを彷彿させる“絵画的フラワー”も多く見られました。そのいずれもが、“フェミニン”よりも“アート感”が強め。

水彩画のように滲んだ花柄、油絵のような重い色彩、陰影のあるフラワー表現が中心となりました。大人が纏うに相応しい複雑さを持つ「花」が勢揃いしたというところでしょうか。

取り入れるなら、ココがポイント

✅水彩タッチのスカート
✅ぼかしや滲んだ色柄ワンピース
✅大柄のフラワーデザイントップス
✅造形的な花モチーフのピアス

“余白感のある花”を選ぶと大人っぽくまとまります。小花柄よりも、一輪を大胆に見せる方が2026年らしさを表現します。

キーワード【4】:「ダークロマンティック」

ダークブラックの代表格といえそうなゾーイ・クラヴィッツ

黒は“強さ”ではなく、“感性”を語り始めた

2026年は、ブラックスタイルにも変化が見られました。以前のような“モードで強い黒”だけではなく、レース、透け感、ベール、フードなどを使った、“詩的な黒”が増えています。

特にバレンシアガ(Balenciaga)やロバート・ウン(Robert Wun)系の、“少し不穏で幻想的”な空気感は、今年の重要トレンドの一つとして注目されています。


日本でも人気が上昇中の韓国出身モデルで女優、チョン・ホヨン

取り入れるなら、ココがポイント

✅シアー黒トップス
✅レース素材の小物
✅シルク、サテンなど艶感のある黒素材
✅ダークカラーのリップ

全身を黒一色にする必要はありません。“質感で黒を見せる”だけでも十分に旬の空気感を演出できます。2026年は、つい頼ってしまいがちな“黒=無難”ではなく、“感性を感じる色”として再解釈されそうです。

キーワード【5】:「ファッション+物語性」

物語を感じさせる装いプロテニスプレイヤーの大阪なおみ

“何を着るか”より、“なぜそれを着るか”

今年のメットガラを象徴していたのは、“ストーリーを持つ服”。ただ美しいだけではなく、「どの作品を引用したのか」「なぜその色なのか」「なぜその素材なのか」まで含めて、“語れるファッション”が評価されていました。 これは、現在の日本のファッションにも少しずつ広がっている流れですが、実は日本では和装において、この「ファッション+物語性」は常に古のときから体現されているものであったといえます。

例えば、「職人技への共感」「素材背景」「季節との親和性」「意匠(文様や柄行き)が持つ意図」など、“意味を持つ選択”が、服を着る上で、自分自身や他者に与える印象を大きく左右し、その服を着る人を表現する重要なファクターになっていきます。

取り入れるなら、ココがポイント

✅素材にこだわりを持つ
✅デザイナー(制作者)の意図に共感できる服を選ぶ
✅コーディネートに物語性をつくる
✅“間に合わせ”ではなく、自分にとって“唯一無二の服”を着る

自分自身にとって、いわゆる二軍ではなく、“一軍”の服を着ることで自信が溢れ、その結果、他者にも魅力的に映り、その人としての“スタイル”が構築され定着します。大人世代が目指したい「洒落た人」は、自身の確立したスタイルがある人なのです。

“映える服”より、“余韻が残る服”へ

映画『プラダを着た悪魔2』が大好評のアン・ハサウェイ

2026年のメットガラを観察すると単なる派手さや露出競争から、少し空気が変わってきていることが分かります。今年求められていたのは、 “瞬間的なインパクト”より、「空気感」「質感」「造形」「物語性」そして、「感性」といった“余韻として残る美しさ”でした。

日常の中に取り入れるのは気の引けるセレブたちにファッションですが、簡単に取り入れられるヒントが散りばめられています。

「シルエットを変える」
「光を少し足す」
「黒を質感で着る」
「透け感を楽しむ」

そんな小さな更新だけでも、ファッションを楽しむ契機になります。日差しも強くなり、気温が高くなるにつれ、ファッションに機能性ばかり追い求めてしまいがちです。でも、機能性を重視しつつ、あなた独自の“スタイルづくり”は、両立できないことではありません。煌びやかなセレブたちから、その秘訣を学び、2026年の空気感を演出してみてください。

参照:
https://www.instagram.com/metgalaofficial_/?hl=ja
https://wwd.com/fashion-news/fashion-scoops/gallery/met-gala-2026-art-references-1238942188/
https://www.vanityfair.com/live/met-gala-2026?srsltid=AfmBOopBAsKuKz3y0rVH14VScWxQP-Ba1vkDrbcyUZMritK_vvqkLGgV
https://www.vogue.com/slideshow/met-gala-2026-red-carpet-celebrity-arrivals-live
https://www.forbes.com/sites/coreincarter/2026/05/05/met-gala-2026-fashion-report-breaking-down-the-nights-key-trends/

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